隣恋Ⅲ~湯冷めた頃に~ 19話


※ 隣恋Ⅲ~湯冷めた頃に~ は成人向け作品です ※
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※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※


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 ~ 湯冷めた頃に 19 ~

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 視覚がこんなにも、快感に影響しているものだと、わたしは初めて知った。

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 ひとつ、知識と経験が増えた。
 見る。
 視覚が機能するだけで、各段に、わたしが身体に覚える快感はその強さを増す。

 それを今、現在進行形で体感しているわたしは、いつ自分が絶頂を迎えてもおかしくないと予想していた。

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 見下ろす先には、雀ちゃんの頭。
 わざわざ頭を傾けて、前髪や鼻で視線が遮られないようにして、わたしの蕾を舐めている彼女は、どうしてこんなにも手慣れているのだろうかと疑問さえ過ぎる。

 けれどその答えを探している暇はなく、わたしは彼女から与えられる快感に耐えることで精いっぱいだった。

「はっ、あァッ…や、あっ」

 木霊する声が、上擦っていく。いつも自分たちのベッドでしているときは、こんなにも自分の声を聞かない。浴室よりもはるかに広い部屋では、そこまで反響しないし、置いてある家具たちが音を吸収するからだ。

 けれど、ここは違う。
 呼吸の音でさえ、エコーをかけるくらいに音響設備は整っている。

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 そんな浴室では、彼女が音を立てて蕾を吸えば、その音もしっかりと耳に届く。それだけなら、まだいい。でも、雀ちゃんはそんな所で終わらせてくれない。
 花弁を開いていた指を軽く割れ目に走らせて、わざと、愛液がどれほど溢れているのかを知らしめる為に、音を立てるのだ。

「ねぇ、愛羽さん、この音、すごいね」
「や、だ……っ」

 くちゅくちゅと立てられる音に、思わず顔を背けると、その手がハタと止まる。

「見て」

 短いその一言も、低く凄みのある声音で言われると従わざるを得ない。

「なん、で」

 視線を戻して、雀ちゃんの指が秘所にあてがわれた光景を目にしながら、どうして今日はこんなにも見せ付けるのかと問う。
 恥ずかしがらせる為にしては、今回はやけに”見せる”行為に固執している気がした。

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 わたしの短い問いかけに、真意まで酌んでもらえたかどうかは分からないが、雀ちゃんはわたしの顔を見上げて、告げた。

「誰に、どうやって、何をされているのか」

 くぷり、と彼女の指が割れ目に挿し込まれた。

「ッア……っ」
「誰が、貴女をイかせようとしているのか」
「ん、んっ」

 じりじりと、指がナカへ進む。

「誰にイかされるのか」

 こちらを見つめる瞳が、熱い。

「ちゃんと見て、憶えて、刻み込んで」

 告げられた言葉は、その瞳よりも熱を帯びている気がした。

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 じわ、じわ、とナカを指が進んで、広げてゆく。
 その進行とともにわたしの口からは、意味を成さない音が漏れてゆく。

「あ……ふ、っぃ、あっ」

 だめ。だめ……っ。
 そんなにゆっくり挿れられると、おかしくなりそうだった。

 いつもなら、ベッドでシーツや枕にしがみ付けるのだが、ここは浴室で浴槽の縁に腰掛けた状態。
 その上、雀ちゃんの左腕が腰に回されているから、身体を捩って快感をどうにか逃がすことも許されない。

 わたしはただ、受け取った快感でビクリと身体を跳ねさせ、切ない声をあげるしか、出来る事はないのだ。

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 その上今は、雀ちゃんから「見ていて」と命を下されて、それに抗えず、彼女を見下ろしている。
 わたしが下を向いているということは、雀ちゃんが顔をあげれば、わたしの表情を窺うことは可能だという事。

 快感であまり力の入らない身体を支えるために浴槽の縁に掴まっているせいで、ベッドの上のように手で顔を隠すこともままならない。
 真っ直ぐに下から見上げられて、視線が、顔に、あたる。

 ジリ、ジリ、と内壁をかき分ける圧を感じて歪む顔を、恋人が見つめてくる。あられもなく快感を感じた顔はどんなにイヤラシイのだろうと、己を想像するだけで、身体が熱くなる。

 抗いたいけれど、抗えない。
 強制力をもった彼女の瞳から逃げられなくて、わたしは堪え切れずにまた、嬌声をあげた。

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