※ 隣恋Ⅲ~湯にのぼせて~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
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舐められる。
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~ 湯にのぼせて 85 ~
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暗い部屋に響くは卑猥な水音。
その音は私の耳からの距離は近い。だって、私の顔の下で”それ”は行われているのだから。
「……ふ…ぅ、ん…ん……」
頭を動かす度……いや、私の指が愛羽さんの喉奥へ近付く度、彼女は小さく声を漏らす。
前後といえばいいのか、上下といえばいいのかは判断がつかないけれど、頭を動かして私の指を舐める彼女。
指を包み込む舌の柔らかさと温かさ。唾液をかき分けて抽送を繰り返す指。熱っぽい目で私を見つめたままの愛羽さんの視線。そしてその蕩けた表情。
全てがぐちゃぐちゃに混ざって、私の興奮を支配していく。
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ゴクリと喉が鳴り、自分が生唾を飲み込んだことを知る。それに気付いた後は、どうにも自分の呼吸が速くなって、制御できない。
さっきまでは愛羽さんを気持ち良くしようと下腹部に押し当て、蕾を嬲っていた膝の動きも、すでに止まってしまっている。
思い出したように私が膝を左右に揺らし始めると、一瞬だけ目を眇めた愛羽さんがその口から一心不乱に舐めていた私の指を引き抜いた。
そして彼女は、こちらを見上げて言った。
「邪魔しちゃだめ」
手首を握っていた彼女の指が、握り直すように力を込めた。
「今は、わたしがしてるの」
だから。と続けて言いながら、唇へと指を近付ける愛羽さん。
その柔らかな唇に、再び触れる前。
「動かないで見てて?」
低い声ではない筈の愛羽さんの声が、まるで重低音のようにお腹に響く。
いや、違う。
お腹よりも奥だ。子宮が、震えたのだ。
有無を言わさぬ彼女の言葉と声で。
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理解した瞬間、悪寒が項と後頭部を覆って、それが全身に滲むように広がっていった。ゾクリとしたその感覚の正体が快感なのか、それとも別の何かなのかは分からないが、不快感でない事は確かだった。
私の体に何が起きたのか、言ってもいないのに、愛羽さんは見透かしたように猫のように細めた目で笑う。そうしながら今度は、指を咥えるのではなく、舌を伸ばしてまるでアイスクリームのように私の指を舐め始めた。
中途半端に開いた手の中指の根元から、ずずずとのぼってゆく熱い感覚。
思わず吐息が出てしまう程に見ていて、感じていて、興奮を隠せない。
「あいは、さん」
絞り出すように名を呼んでも、眼下の彼女はというと、先端まで舐め上げた中指を下り、指の付け根、さらには手のひらにも舌を這わせてくる。
くすぐったさと、快感と、その狭間の感覚に耐えるようキュッと目を閉じた。でもそんな私に容赦のないひとが、ここには居る。
「駄目よ? ちゃんと見てて?」
手加減の無い要求に、震える息を吐きながら瞼をあげる。
そこには私の目をまっすぐに見上げてくる大好きなひとがいて、視線がちゃんと絡んだことを喜ぶように口元と目元が緩む。
「そう。そのまま、見てて」
褒めるような口調で優しく命令する彼女に、逆らえない。
視線を逸らすこともままならない私に見せ付けるように、愛羽さんは緩慢な動きでわたしの掌に舌を這わせる。
赤い舌が覗き、熱く柔らかい感触が、ねっとりと這う。それだけでもぞくぞくと肌が粟立って仕方ないのに、下から見上げてくる愛羽さんの目が私の興奮をさらに煽る。
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言われるままに視線をあててしまう自分が情けない。でも、彼女の言葉に逆らえないのだ。
ゾクリとするような色気を見下ろしていると、彼女は薄く笑みを乗せた唇を開く。
そこへ誘われていったのは、人差し指、中指、薬指の三本だった。
ぱくりと咥えられて、つい、反射で、ナカへ挿れる時のように指を重ね合わせるようにして窄める。愛羽さんのナカ…というか入り口は狭いからこうして指を窄めないと入らないしってそうじゃなくて……!
「あ、愛羽さん」
ぬるりと指を滑る彼女の舌に、声が震える。
第三者はここにはいないけれど、仮に居たとして、その第三者目線でみたら、私が主導権を握っている体勢なはずなのに、状況としては、逆。
完全にイニシアチブを握られて、指を舐められて、興奮を隠せないでいる自分がいる。
このままじゃマズイ。だめだ。
そう思う自分はいるのに、目下に広がる扇情的な光景と、私の目をまっすぐに見上げてくる蕩けた瞳と視線を絡ませる行為が、私から主導権という主導権を奪い去っていく。
そんな自己分析を繰り広げているうちに、愛羽さんはというと、窄めた指をじゅぼ、とイヤラシイ音と共にしゃぶっている。もう、舐める、という次元は通り越している。
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ヌラリと光る自分の指。
それを覆う赤い唇。
時折姿を覗かせる薄桃色の舌。
三つの色が混濁する光景を見下ろして、私は、自分の下腹部がじんわりと濡れてゆくのを感じた。
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