隣恋Ⅲ~湯にのぼせて~ 7話


※ 隣恋Ⅲ~湯にのぼせて~ は成人向け作品です ※
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 耳に音を。

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 ~ 湯にのぼせて 7 ~

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 塞いだ唇はまだ何か言いたげだったけれど、知らぬふりをして柔らかなそれを啄む。
 気遣い故に彼女の機嫌を損ねてしまったけれど、そこからの収穫はあった。彼女の想いを知ることが出来たのだから、どちらかと言えば、怒らせて正解だったかもしれない。

 そんなことを言ったらまた更に怒られてしまいそうだと内心クスリとしながら、彼女の唇を啄んでは舌先でトントンと軽く触れる。
 ”開けて”と合図をすれば、仕方ない様子で小さく開くそれ。

 先程まで悪口を吐いていた口が、可愛いものだ。
 緩くなったそれに滑り込ませた舌で求めた彼女の舌。ゆっくりと絡まり、彼女からは鼻から抜けるような甘い声が漏れた。

 ――あ、やばい、な。

 咄嗟にそう浮かんだ。だって、彼女の軽い喘ぎ声ひとつで、痺れるように心が震えたから。

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 もっと、愛羽さんが欲しい。
 その欲求に従って、彼女の腰に回した腕で強く引き寄せた。

 伺うように薄目を開ければ、愛羽さんは唇を繋いだままでも驚いたような表情をする。あまりに素直なその反応に、つい笑みが零れて、キスを解いてしまう。

「な、によ」

 途切れ途切れに言うのは、彼女の舌が快感に痺れているからだろうか。
 弧を描く唇で私が褒め言葉を吐き出せば、いつものように返ってくるそれ。

「かわいくない」

 そう言い返す貴女が可愛いのだ、と言い返しても良かったのだけど、腹の底から沸く感情に支配された私の口は、彼女に言うのだ。

「黙ってくれないと、加減できなくなります」

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 目を見張った愛羽さんを見つめる。
 だって、「可愛くない」と言われてしまうと、どれだけ貴女が可愛いのかを貴女自身に解らせてあげたくなる。

 どれほど貴女の声が可愛いのか、貴女自身に聞かせる為に、鳴かせたくなる。
 私の下でどれほど貴女が可愛いカオをするのか、鏡でも用意してしまいたくなる。

 加減が、出来なくなる。

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 私の言葉に、何を想像したのか。頬を染めて眉を寄せ、視線を逸らした彼女。
 隙を突くように赤らんだその頬へと唇を一度押し当てて、すべらせ、顎のラインを形作る骨を辿る。
 つるりとした肌のすぐ奥には固い骨が。その感触にもう少し、太ってもいいのにとぼんやり思いつつも、耳元へと唇が辿り着けば、愛羽さんの呼気が一度、荒くなる。

 彼女は性感帯が多い。

 耳たぶを唇で挟んで軽く引っ張りながら、空いていた手で舐める耳とは逆側の側頭部を抱えた。
 すると、察したのだろう、頭を抱く腕に愛羽さんの手がかかる。邪魔をされる前に、舌を伸ばすは耳の穴。

「ひ、んっ、ァッ」

 抑えた声。それでも、可愛く響くそれに唇の端は上向く。
 耳の穴に挿し込んだ舌を抜けば、ぐち、と音が鳴って彼女の身体は震え、私の腕にかけた手は縋るように私の浴衣を握った。

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 抜いた舌でゆっくりと外耳を撫でる。
 固いようで柔らかい外耳はなんだか噛みたくなる感触で、湧き出た欲求に従って歯を当てた。痛くしたい訳ではないけれど、その一歩手前まで噛みつきたい。

 やわやわと甘噛みすれば、彼女の手が浴衣を引く。その仕草が、快感を我慢する為のものだと知っている私は、余計、調子付く。

「ン、や……ぁ」

 離して、と浴衣を引く手に力が入ってくるけれど、従うはずもなく。
 より彼女の頭を抱き込み、逃げられなくしながら私は再び穴に舌を差し込む。

 脳に響くのだろう、ぐちゅ、と舌を動かせば彼女の口からは堪え切れなくなったように声が漏れる。

 可愛い。
 たまらない。

 もっと、感じさせたい。

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 元々弱い耳を執拗に攻められて、愛羽さんは体を縮めるようにして私から逃れようとする。けれど、私の手が彼女の頭を捕らえて放さないから、逃げられもしない。
 愛羽さんに残された道は、快感を甘んじて受け入れて、耐える道しかないのだ。

「ひ、ぁっ」

 彼女の手が浴衣ではなく、私の腕にかかった。無意識に爪を立てるようにしているけれど、構わない。
 弱い力で抵抗する愛羽さんをものともせずに、舐める耳とは逆の耳へと指をかける。彼女の逃げる動きを封じながら、耳の穴に指を入れ、音を封じた。

 一体何を、と彼女が体を一瞬強張らせたけれど、すぐに私の意図に気が付いたようだ。
 余計、抵抗し始めた。

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 片側の耳を塞いで、片方のみから音を聞くと大きく聞こえる。
 どういう原理かは分からないけれど、片方に集中するせいか音が顕著に聞こえるのだ。

 それを利用した快感増幅方法。

 わざと、音を立てるように舌を蠢かすと、彼女の脳は支配される。
 ぐちゅぐちゅと卑猥なその音に。

 合わせて、舐められている快感と、動きを抑制されることで被支配感に包まれて、愛羽さんの喘ぐ声は、次第に膨らんでゆく。

「だ、めっ……ひぁ、あっん……っ」

 縋る手が私の肌を引っ掻き、傷を作る。
 でも、それで構わない。

 貴女が付けた傷ごと、私は愛羽さんを可愛がりたいのだ。

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