隣恋Ⅲ~湯にのぼせて~ 64話


※ 隣恋Ⅲ~湯にのぼせて~ は成人向け作品です ※
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※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※


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 弾ける視界。

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 ~ 湯にのぼせて 64 ~

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 触られなくても、彼女の声だけで、わたしは達してしまう時が来るんじゃないか。

 そのくらいに、わたしは雀ちゃんの声が素敵だと思う。

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 頭の隅で一瞬そんなことを考えるけれど、雀ちゃんの指が探し当てたあのポイントを押さえたせいで、思考が停止した。

「ンッ、ぁアアッ、だめ、やだっ」

 ゾクゾクゾク、と背を骨に添うようにして悪寒にも似た快感が駆け抜けて、口からは何も考えなくても嬌声が零れる。

「可愛い……愛羽さん」
「やだぁ……っ」

 息が詰まる。
 気持ちよすぎて、腰を引いてしまうけれど、雀ちゃんの腕が腰に絡まって、引き戻された。

「んんっ」

 その強引な仕草にもどこか感じてしまって、ナカが締まる。
 ナカが締まれば、自然と内壁が雀ちゃんの指をくい込ませる形になって、余計、圧がかかる。

 そうするとやはり、あのポイントを刺激することになって、わたしはたまらず、イヤイヤをするように首を振った。

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「だ、めっ……ひぁ、アッ…ン」

 いくら首をふっても、雀ちゃんが捉えたポイントを解放してくれるはずもなく、さらにグイグイと3本の指で押し込まれる。

 ビリビリと足の先まで痺れる感覚に、段々と腰が熱くなっていく。

「愛羽さん、さっきから駄目ばっかり言ってるけど、気持ち良くないの?」

 そんなの、気持ち良いに決まってる。
 雀ちゃんの問いに答える言葉が、喘ぐ声に邪魔されてでない。代わりに首を振ると、ふっと耳に息がかかる。
 どうやら、雀ちゃんが笑ったみたいだ。

「返事も声に出せないくらい、気持ちいいの?」
「は、ぅ……ンンッ」

 きゅうきゅうと指を締め上げるナカから、愛液が零れて、また内太腿を伝ってゆく。
 今度は頷いたわたしに、甘い声が囁いた。

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「気持ちいいなら、いいって言わなきゃ。だめ、じゃあ駄目だよ?」

 ね、愛羽さん。
 と雀ちゃんが、いつもとくらべものにならないくらい、甘く、低く、告げる。

 ――その声で、名前……呼ばないで。頭、おかしくなる……っ。

「ココ、気持ち良い?」

 ぐぷ、と音を立てて抜き差しした指を、再びそのポイントにあてて、雀ちゃんは試すようにわたしに首を傾げた。

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「ンッ、ア……ッ!」
「ねぇ、気持ち良くないの?」

 良くない訳がない。こんなに喘いでいるのに。

「教えて? どっちなの?」
「んぁっ、きも、ち……い、いっ……ァアッ」

 言葉というのは、口に出すことで力を持つ。言霊という単語が存在するように、音にすることで、思っている時よりも、何か、強くなるよう感じる。

「気持ちいいんだ?」
「ンン……きもち、いいっ……」

 気持ち良いと言う度に、ナカが指を締め付けるのは、そのせいか。
 雀ちゃんが指を動かしてくれなくても、たぶん、そのうち一人でイけてしまうんじゃないかと思ってしまう程、きゅうきゅうと締まる。

「可愛い、愛羽さん」
「ぅ、んぁっ、ァアッ」

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 どうしよう、気持ちいい事しか、考えられなくなる。
 耳に注がれる声、耳朶を撫でる吐息。
 強く腰を抱き寄せる腕。
 ナカで壁を甘く、強く、刺激する指。その圧迫感と存在感。

 その全てが、わたしを気持ち良くする。狂わせてゆく。

 でも、もう。

「ヤッ、あ……雀ちゃ、んっ」
「うん? もうイきそう?」
「う、んっ、いっちゃう……ッ」

 限界が、近い。
 もう、すぐそこまで来ている。

「や、ぁっ……気持ちいいっ、いっちゃう……ッ」
「いいよ、イッて」

 わたしを攻める雀ちゃんは、荒い息を隠そうともせず、興奮を顕わにして、ナカに指を突き立てる。曲げた指は確かにポイントを圧さえて、わたしの身体に快感の電気を流す。

「アッ、ぁあっ、ン、…ぁァアッ……!!」

 びく、ビク、ビク、と何度も痙攣する身体に、白く弾ける視界。
 震える脚では体重を支えていられなくて、彼女にしがみ付く腕に力を込めた。

 そんなわたしを雀ちゃんの腕が強く抱きしめて、支えてくれる。

 腕の力強さにまた、きゅんとしてしまいながら、わたしはもう一度大きく、身体を痙攣させた。

 
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