隣恋Ⅲ~湯にのぼせて~ 61話


※ 隣恋Ⅲ~湯にのぼせて~ は成人向け作品です ※
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※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※


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 羞恥心。

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 ~ 湯にのぼせて 61 ~

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 わたしから重ねた唇。彼女のそれはいつも通り柔らかい。
 まさか、触れるだけで終われるとも思っていないけれど、やはり…この体勢から考えると、こちらから舌を伸ばすべきなんだろうか。

 どちらかというと、キスもえっちも受け身なわたし。
 キスをこちらからすることは多いけれど、舌をわたしから挿し込むというのはあまりない。

 2、3度唇を啄みながら、雀ちゃんの様子を窺うけれど、どうも彼女から舌を伸ばしてくることはなさそうだ。

 ……ということは。

「……ん…」

 おずおずと伸ばした舌先が彼女の口内に入り、ヌルリと湿る舌に触れた。
 自分から行動したくせに、舌同士が触れ合うと声がもれる。

 ――それに……なんでこんな、ドキドキしてるの、わたし……。

 いつになく激しく聞こえる心音に慣れなくて、落ち着かない。

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 伸ばした舌を唇で挟まれて、先端を雀ちゃんの舌が舐める。
 それだけでも、閉じられない唇から声が零れ落ちるのに、意地悪な雀ちゃんはあろうことか、ナカに挿れている指をまたゆっくりと引き抜き始めた。

「あっ!? …は…んッ」

 指が完全に抜け落ちないところまで、じりじり引いては、また奥を目掛けて入ってくる圧迫感。
 先程と変わらぬそれは指が3本だということを示していて、その本数に顔が熱くなる。

 自分が3本入るのは知っていたけど、こんないきなりされて入るだなんて、ヤラシイ身体だと詰られてもしかたない。

「ふ……ぁ」

 繰り返される抽送に、愛液が音を立てた。

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 やっと解けた口付けだけど、ふと見れば、わたしから雀ちゃんへと銀糸が繋がっている。
 彼女の肩にかけていた手でそれを拭おうとして、バチリと雀ちゃんと視線があった。

「っ、…ンッ」

 ナカの指が強めに奥を突こうとする。体勢的に最奥は突けていないけれど、その何かを訴えるような仕草は多分、この銀糸を舐めとれと言っているんだろう。

 手で拭えば済む話なのに、そんな要求をする雀ちゃんの目は本気だ。

「ひ、ぁっ」

 迷っていると催促するようにナカの指が動く。あわせて、ぐじゅ、と湿った音が耳に届いて、観念したわたしはゆっくりと銀糸を辿るようにして彼女の唇をぺろりと舐めた。

 赤い顔を離すと、雀ちゃんは嬉しそうに意地悪な笑みを浮かべる。

「愛羽さん、すげーヤラシイ顔してる」

 炎の宿ったその目でわたしを眺める彼女の方が、ヤラシイ顔だと思うのに。

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「いつもと体勢が違うと、当たるトコがなんか違う」

 ナカに入れた指を動かしながら、彼女は探るような目つきでわたしの顔を見上げてくる。
 たぶん、反応を見ながらナカの良い所を探しているんだと思うけど、感じている顔をじっと眺められるのは顔をそむけたくなるくらい、恥ずかしい。

「んんっ、アッ…」
「あ? ここ?」

 雀ちゃんの指が背中が反る程の快感を引き出すポイントを掠めた。
 反応を見た彼女は嬉しそうに目を細めながら首を傾げる。

「や、だっ……ッあん……!」
「うん? こっち?」

 なかなかそのポイントが分かり辛いのか、難しそうな表情で指を動かす彼女。
 まるでなにかの機械を修理している人みたいだ、なんて場にそぐわないことを頭の隅で考えながら、わたしは彼女の肩に掴まっている手に力を込めた。

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 強烈に快感を感じるポイントを指が何度も掠める。その度、背中を反らすけれど、指はすぐにどこかへ通り過ぎていってしまう。
 仰向けに寝転がった状態なら、もう百発百中と言っても過言ではないくらいにわたしの感じるポイントをヒットさせる雀ちゃんも、慣れないこの体勢ではなかなか難しいみたいだった。

「ひぁっ、アッ、ンッ」

 それでも、徐々に、そのポイントを把握してきているのか、指がそこを掠める回数が増えていく。

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 内太腿をつつ……と流れる愛液を感じて、羞恥心に頬が更に染まる。内太腿でこの状態なんだから、たぶん、雀ちゃんの手は大変なことになっていると思う。

「このあたりは、そうだと思うけど。あ、そうだ。愛羽さんが教えてくれればいいんじゃん」

 妙案だ、なんて言いたげに口元を緩ませる彼女。

「ね、どの辺が一番感じるのか教えて?」
「な……」

 なんで、そんな、恥ずかしさの極みをしなきゃいけないのか。ただでさえ恥ずかしいこの体勢で。
 反論しようとした時、ナカの指がくいと曲げられた。

「あっ」

 でも、そこは、違う。気持ちいい所じゃない。
 そんな内壁を押すようにして擽りながら、雀ちゃんは言った。

「教えてくれなきゃ、ずっとココしか触らないからね」

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 なんて、強引で勝手なひと。
 細められたその目は、わたしが彼女のいう事を聞くと信じて疑わない。

「や、だ……っん」

 そんな余裕たっぷりの彼女の言いなりに、羞恥心さえ捨て、快感の場所を自ら教えるというのか。

「嫌じゃなくて。イイ所、教えて?」

 じゃなきゃずっとこうだよ? とまったく違う場所を擦る指。
 もどかしさはある。
 意地悪な彼女の指が先程まで掠めていたポイントが、疼く。

「恥ずかしい?」

 見下ろす彼女が首を傾げる。
 頷くのはわかりきっているだろうに、尋ねてくるところがまた、サディスト。
 小さく頷くわたしのナカで指を蠢かしながら、彼女は言う。

「仕方ないなぁ。じゃあ、顔隠してていいから、教えてもらおうかな」

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