隣恋Ⅲ~湯にのぼせて~ 59話


※ 隣恋Ⅲ~湯にのぼせて~ は成人向け作品です ※
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※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※


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 唐突に。

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 ~ 湯にのぼせて 59 ~

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「私の肩に手置いてていいから、そのまま」

 にっこり。
 満面の。
 悪魔の。
 笑み。

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「ゃ、やだ…」

 だって、もう脚ガクガクだし、座りたい。
 これ以上膝立ちの体勢を続けるなら、このまま両手で両肩に掴まっていないとむり。

 でもそうすると、口を手で覆って声を我慢することはできない。

「やだ?」

 雀ちゃんのひやりとした目に射貫かれて、不意を突かれた訳でもないのに、心臓が跳ねた。
 炎が宿っているけれど、冷たいと感じるその瞳。

「やだとか言って、逆らうんだ?」

 ドク、ドク、ドク、と大きな音を定期的に聞かせるわたしの心臓は、寿命が縮まったりはしていないだろうか。
 こんなにも大きな音をたてて、死の時が早まりそうだ。

「私に逆らって良い訳ないでしょう?」

 スカートの中の空気がふわと動いて、わたしはキュッと目を閉じた。

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「ァッ、ぅ、んんンッ」

 解す段階をすっ飛ばして、わたしのナカに、指が深々と突き刺された。
 我慢できずに漏れた声は、外まで聞こえてやしないだろうか。部屋の前の廊下を、ひとが歩いていれば聞こえてしまったのではないだろうか。

 内心そんな事を心配する余裕はあるけれど、刹那的に頭の隅でちらっと考えただけ。
 その後はもう、与えられた快感の波に、一気にのまれた。

「毎晩やってるから、いきなりでも入るね」

 やっぱり、と言外に含ませた雀ちゃんの嬉しそうな声。
 動かさないでいてくれる指が、ナカにじわりと馴染んでゆく。

 挿れられた時の衝撃はすごかったけれど、その後にくる快感も比例する。だって、わたしの身体はこの指を欲しがっていたのだから。

 でも…。

「すずめ、ちゃ、ん…っ」

 息が詰まる。
 動かされていないのに、こんなにキュウキュウと締め付けて、自身も雀ちゃんの指の存在だけで気持ち良くなっている。

 この、感覚、は……。

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 瞼を、ゆっくり開ける。

「何? 愛羽さん」

 言いたい事でも? と首を傾げている彼女を見下ろすわたしの瞳は、随分潤んでいると思う。
 だって、目の端に涙が滲んだ感覚がある。ラインが滲んでしまいそう。

「こ、れ……何本…?」

 なんとか喘ぐ声は出さないでいられるものの、息が詰まって、不安定な呼吸になる。
 そのくらい、ナカにある存在が大きいのだ。

 わたしの質問に、雀ちゃんはニィと笑う。それはそれは、意地悪そうに。
 子供が悪戯をして露呈してしまった時の顔も一瞬見せた彼女は、左手をわたしの視界に入れて、指を3本、立たせた。

「入ったけど、いきなりは、きつかった?」

 やっぱり、ここまで太い感覚がイキナリ来るのはおかしいと思った。
 いつも1本から順番に増やしてくれる彼女のえっちに痛みはあまりない。でも今日は、1本と2本の段階もなく、いきなり、3本を奥まで入れられた。

 幸い、連日のえっちでわたしの膣は慣れていたようで痛みはなかったものの、ギチギチと表現してもいいくらい、そこはいっぱいだった。

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「愛羽さん、凄い締め付けるんだもんね」
「るさ、ぃっ」
「そりゃあキツイよね、ごめんごめん」

 凄い締め付けだとか、言わなくていいのにわざと言うのは、わたしの羞恥心を煽るためだ。
 睨むように目を眇めるけれど、わたしの視線を受けて、彼女は片唇で笑う。

「そういう目、赤い顔でされると、余計、そそられるって、何回言ったら分かってくれるの? もうすこし、このまま慣れさせてあげようと思ってたのに、残念」

 自分の唇を舌なめずりするようペロと舐めて、彼女はわたしを挑戦的に見上げた。

「もう、止まらないからね」

 言い終わるや否や、ナカの指がズズズと外へと動き始めた。

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「あっ、ぅ、ヤ……ぁあっ」
「愛羽さんがあんな可愛い顔見せるからだよ」

 肩につかまる手で、雀ちゃんの服を握りしめる。でも、そんな布だけ掴む感覚じゃ足りなくて、彼女の肩に指をくい込ませた。
 縋るなら、太みのあるものでないと、この強すぎる快感は我慢出来そうにない。

 上擦る声をあげるわたしに雀ちゃんが言うけれど、聞いていられない。
 ナカから抜けてゆくその指に内壁が引っ張られているのかと思うくらい、絡みついて締め付けているのが自分でも分かる。そして、その感覚の全てに快感を誘発する作用がある。

「指、動かせないくらいキツキツに締めて……やらしい」

 支えるように腰に左手を添えてくれているのは優しさなのか。それとも、動かせないと言う指を補助する目的なのか。
 それすら判断できないくらいに頭がジンジンと痺れている。
 彼女の指が外へ出ようとして生まれた快感が熱く、腰に溜まる。

「あー……やば、たまんない」

 独り言のようなそれを口にして、ジリジリと抜いていた指を、わたしのナカから完全に抜き去った。

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