隣恋Ⅲ~湯にのぼせて~ 53話


※ 隣恋Ⅲ~湯にのぼせて~ は成人向け作品です ※
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※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※


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 ナニは何。

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 ~ 湯にのぼせて 53 ~

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「そう。上手です」

 彼女の口元へと胸を近付けると、胸の尖りへ視線を注ぎながら、雀ちゃんが言った。

「どうして、触ってもいないのに?」

 わたしの胸の先端が硬くなっているのか、と暗に問いかける。
 そんなの、理由なんて分かりきっているだろうに、あえて口に出して問いかけてくるあたり、意地悪だ。

「雀ちゃんがあんなえっちなキスするからでしょ」

 ぶっきらぼうに、そっぽを向いて答えると、彼女は笑う。その吐息が胸に触れ、思わず身体を離した。

「あれ、そんな事していいなんて言ってないですよ? ちゃんとコッチ、来てください」

 丁寧な言葉遣いのくせに、従わざるを得ない雰囲気がある。そっぽを向いたまま、彼女の肩に置いた手で、きゅうと服を握りながら、離れた身体を元の位置まで近付けた。

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「早く、して」

 そうして、目の前で、息のかかる距離を耐え続けるのは、どうにも、腰が疼いて仕方ない。
 舐めるなら、さっさとひと思いに舐めて欲しいのに。

 彼女は悠然と構えたまま、唇の端をあげて、わたしを上目遣いにとらえた。

 わたしよりも身長の高い彼女に、そうして上目遣いで見上げられることなど数える程しかなくて、心臓がどきりと跳ねる。
 そんな乙女心も露知らず、彼女は言った。

「それはこちらの台詞ですよ」

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 何を早くしろと言っているのか、雀ちゃんの言葉の意味が理解できずにいると、彼女はまた笑う。

 ――……っだからそこで笑うと息がかかるんだってば……!

「舐められるように、って言いましたよね」

 上目遣いをやめて、自分の顔の前にある胸の頂きを眺めたまま、彼女は口をうっすらと開いた。
 まるで母鳥からの餌を待つヒナのように。

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 その意味を理解して、思わず、瞬間的に顔に熱が集中する。
 雀ちゃんはわたしに、自分で胸を口まで入れて来い、と言っているのだ。

「そんなことっ、ん、ッ」

 出来ない、と続けようとしたのに、言えなかった。
 雀ちゃんの手が、下着の上から、蕾を押さえたから。

 強めに蕾を押し込んだのは一瞬だった。
 少し力を弱めた雀ちゃんの指は爪を立てるようにして、蕾を上下に下着越しに擦る。

「ァ、んっ、ぅ……」

 ビリリと腰に電気が走るように、快感が伝わる。
 思わず、耐えるために彼女の肩の服を強く握って、下唇を噛む。

「ねぇ、愛羽さん」

 蕾から指を離して、脚の付け根から下へゆっくりと掌全体を使って撫で下ろしていく雀ちゃんの手。それは快感を与えるよりは、落ち着かせるような仕草で、わたしはいつの間にか閉じてしまっていた瞼をゆっくりと開けた。

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 握っていた服を解放すると同時に、雀ちゃんは口を開く。

「どうして、余計、たってるんですか?」

 視線をわたしの胸に注いだまま、わたしの身体のいやらしさを自覚させるように告げる。
 思わず、自分の胸に目を向ければ、確かにソコは存在を主張するようにプクリと張り詰め、尖っていた。

「……っ」

 下を触られて感じたから、胸までそうなってしまった。なんて言える訳ない。
 それに、どうしてそうなったかなんて理解しているだろうに、雀ちゃんが意地悪く笑いながら、ゆっくりと太腿を撫でた手を蕾まで戻してくる。

「なんで胸がこうなったのか説明するか」

 指がまた、下着越しに、蕾をとらえた。

「これ以上私が妙な質問をしないように、口を塞ぐしかないですね」

 カリッ、と爪を立てられ、身体が震える。
 そんなわたしを愉しそうに見上げて、彼女は催促するよう、言った。

「ナニかで、ね?」

 薄く開かれた口が、”ナニか”が何なのかは、明らかに、指し示していた。

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