※ 隣恋Ⅲ~過去 現在 未来。嫉妬~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
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~ 過去現在未来。嫉妬 99 ~
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愛しくて可愛くて、それこそ目に入れても痛くない存在が目の前にいる幸福感。
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雀ちゃんが落ち着くまで、随分と時間がかかった。
そう感じるのはわたしが、早くこの指を彼女のナカから抜き取って、愛しい愛しい彼女に覆いかぶさり抱きしめたいと急いていたからかもしれない。
彼女が落ち着きを取り戻すまで時間にして、たぶん、2分も経っていない。
「雀ちゃん。だいじょうぶ?」
久しぶりのこの台詞。
途中から気を遣うことすら忘れて、その上、我をも忘れて、わたしは雀ちゃんを抱いた。
もう、”襲い掛かった”と表現してもいいくらい、性急に彼女を求めたと言っても過言ではない。
「なんとか……」
掠れたハスキーボイスを耳に届けられて、得も言われぬ色気を彼女から浴びせられた気分になる。
情事の激しさを物語るような掠れ声は、まだ下腹部が疼くわたしには、少々毒に近いものがある。
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「指、抜いて平気?」
今夜はわたしの身体の欲求は満たされずともいいのだ。心はもう満腹なほど、満ち満ちているから。
雀ちゃんはというと、”指”という単語にピクリと身体を跳ねさせるくらいには、わたしの指から与えた快感は未だ残っているようだった。
ここで、いつもの調子で揶揄ってもいいのだけれど……なんとなく、この心が満たされた状態ではそんな気にもなれず、恥ずかしがって返答をまごついている雀ちゃんの様子に、笑みを浮かべるに留めた。
「だいじょうぶ、です…」
「ん。じゃあ抜くね?」
彼女の性感帯を突いていた指をゆっくり抜いていく。
行為が終わったあとのこの瞬間、わたしはどうしても声が出てしまうんだけれど……雀ちゃんは大丈夫かしら?
と、心配した瞬間、彼女の脚がぶるっと震えた。
「は…ァっ……ッ」
あぁやっぱり。
この抜かれる時の感覚は、雀ちゃんでも、声が出てしまうものらしい。
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慌てて口を手で覆っている雀ちゃんから指を完全に抜き去ると、ヌラリと愛液に光るわたしの人差し指が全貌を現した。
指の腹の皮膚はふやけていて、独特な皺が出来ていた。
「ま、まじまじと見てないで拭いてくださいっ」
焦ったような、恥ずかしがっているようなそんな声で、雀ちゃんは言ってわたしに枕元のティッシュボックスを押し付けるように渡してくれた。
いつも自分は、この指についた愛液を舐めたりしているくせに。と内心言い返しておきつつ、濡れた指をティッシュで拭う。
そのついで、彼女の秘所から溢れた愛液も拭ってあげると、雀ちゃんから上擦った声があがる。
「じ、じぶんでっ」
「やりたいからやらせて?」
語尾をあげて疑問文にするものの、彼女の返答を待たずに数枚重ねたティッシュでそこを拭う。一枚では到底足りないくらいには、溢れている。
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「うー……あー……」
「なに唸ってるの。雀ちゃんだってわたしの拭いてくれるじゃない」
そう。いつも雀ちゃんは丁寧に後処理まで愉しそうにしてくれるから、わたしも見習ってみたのだ。
「それは……そうなんですけど……」
やっぱり自分がされるとなると恥ずかしいというか……と、ごにょごにょ言う雀ちゃんの脚の間から、四つん這いになって移動し、彼女の上に覆いかぶさった。
身体の上にのしかかられて、重いだろうに、優しい優しい雀ちゃんは、わたしの背中に腕を回して抱き締めてくれる。
頬と頬をくっつけて、仰向けの雀ちゃんの背中に腕を差し込めないことに軽く不満を覚えつつ、彼女の両肩にそれぞれ手を添えた。
やっぱりこういう時は抱き締め合いたいけれど、まぁ体勢的に無理だから我慢するけど。
「大好きよ、雀ちゃん」
「私も愛羽さんが大好きです」
互いの体温を交わしながら、わたし達は囁き、気持ちを伝え合った。
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