※ 隣恋Ⅲ~過去 現在 未来。嫉妬~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
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~ 過去現在未来。嫉妬 97 ~
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怯えたような声になったのは、彼女が知っているから。
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わたしの人差し指の、第二関節近くまで挿し込んだあたり。
そこに彼女のスポットがあった。
お腹側に小さな凹凸をたくわえたその壁は、いわゆるGスポットと呼ばれている場所で、比較的簡単に発見できる性感帯だ。
「あ、ふ…ぁ…っ」
上擦る声は、さっきまでよりもどこか、控えめだ。
まるでこれから何が自分の身に起きるか、理解しているかのようで、わたしは胸中で笑みを浮かべる。
――そうよね。知ってるもんね? 雀ちゃんは。
ココが、どういう所か。
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抱かれる行為が初心者でも、抱く行為は玄人な雀ちゃんは、ココを刺激されると快感が迸ることをもちろん、理解している。
だからこそ、声質は変化するし、今か今かと、自分には強すぎる快感に怯えているのだ。
――可愛い。
彼女が理解して、怯えているその気配が、なんともいえず、ぞくぞくするのだ。
反面で、期待しているともとれるからだろうか。
ねぇ、どうしたの? と雀ちゃんに声を掛けたい。
その羞恥心を煽って、快感増幅剤にしたい。
――けど、言わないであげるってさっき約束しちゃったもんね。
タダではないけれど、そういう約束を取り付けたのだから、反故にしてはいけない。
口は、蕾への愛撫に専念させることにした。
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ざら、ざら、とゆっくり撫で回すそのスポット。
もっと強めに押さえると、あのなんとも言えない腰にくる快感が生まれるのだろうけれど……もうすこしだけ、お預けだ。
なぜなら、わたしの見立てが正しければ、このスポットを無遠慮に突き、蕾を思うままに愛撫してしまったら、雀ちゃんは本日二度目の絶頂をすぐに迎えてしまうからだ。
この感度の良い身体のキャパシティは、まだそこまで成長していない。
快感を貯める器は、まだまだ小さいだろう。
――だから、もうちょっとだけ……。
堪能させてもらうことにした。
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いつの間にか、指から伝った愛液が手の甲を通っている最中だった。空いている方の手でそれを拭って、蕾に擦り付けて、味わうように舌を這わせた。
「ァアッ、は……ふ、あっ」
ナカの感覚にばかり気を取られていた雀ちゃんは、淡い愛撫に徹していた舌先が動きを変えたことに翻弄された。
ぷっくりと張り詰めたこの蕾に、また吸い付きたい欲求が湧き始める。けれどそれをすると、彼女は達してしまうだろう。
さすがに今夜は、次の絶頂を迎えたら、雀ちゃんの体力気力の限界だろうから、慎重にこの先はすすめなければ。
……いつも、彼女はこんなふうに相手の状態を窺いながら計画的にわたしを抱いているのだろうか?
そうならば、かなり器用な頭を持っている。
わたしは今にも、自分の欲求が暴走してしまいそうなのを必死に堪えているのに。
要は慣れなのだろうかと首を捻りつつ、ナカの指を根元まで埋め込んだ。
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嬌声が彼女の口から零れるなか、わたしは奥の壁をじっくりと探る。
確か、Gスポットの他に、Pスポットというものがあったはず。
ものすごく奥の方だと聞いたことがあるけれど、どうやら、雀ちゃんの反応からしても、わたしの指では届いていないみたいだ。
記憶が曖昧ではあるけれど、わたしは奥の奥を突かれると、腰が砕けるのではと思う瞬間があるから、アレがPスポットというやつなのかもしれない。
「ひ、んアッ、あっ」
いつまでも、こうして彼女のナカにいたい。
身体を捩って快感を持て余す彼女を眺めて、わたしの意思ひとつで、高みに登らせることの出来るこの悦楽を、ずっと楽しんでいたい。
そんな身勝手な考えすら過ぎるほど、雀ちゃんの声と身体は、わたしにとっての麻薬だった。
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