隣恋Ⅲ~過去 現在 未来。嫉妬~ 94話


※ 隣恋Ⅲ~過去 現在 未来。嫉妬~ は成人向け作品です ※
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※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※


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  ~ 過去現在未来。嫉妬 94 ~

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 雀ちゃんの荒い呼吸が収まるまで、わたしは妙に高鳴る心臓の音を聴いていた。

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 彼女の息が整ってきた頃、わたしは……どうかしていたんだと思う。

「ごめん、雀ちゃん」
「……ぇ……?」

 まだ蕩けて、呆けている声が遠くから聞こえるけれど、わたしは正気に戻らなかった。

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「ごめん。我慢できない」

 微かに、また、「え」と聞こえた気がした。
 だけど、もう、聞こえないふりをして、わたしは雀ちゃんのナカへ深々と指を挿し込んだ。

「~~~~っ」

 声にならない声をあげて、雀ちゃんは身体を弓なりに反らせた。
 その反応は当然のものだ。

 だって、絶頂を迎えてその余韻に浸りきっていない時に、いきなり、指を突き立てられたのだから。
 例え、女の細い指一本でも、何の前触れもなくそんなことをされては、声も出ないどころか、身体だってそういう反応になる。

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 人差し指を根元まで挿し込んだわたしは、後々、この時のことを振り返ればとんでもないことをしたなと反省しか出来ない。
 行為が終わってからも、翌日を迎えてからも、雀ちゃんがこの時のことを咎めることはなかったけれど、本当に本当に、反省と後悔しかない。
 どうしてこんなにも、自制心がその役割を果たさないのか。

 まぁ、後のことは未来で語るとして。

「……っあ、あ……っ」

 やっと、辛うじて声がだせるようになったのか、雀ちゃんが途切れ途切れに喘ぐ。

 わたしはそんな彼女をうっとりと眺めて、人差し指の感触にもまた、うっとりと蕩けた。

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 手のひらを上に向けて挿し込んだ人差し指。
 何かをこうして受け入れることに全くと言っていいほど慣れていない雀ちゃんのナカは、指一本でもきゅうきゅうと締め付けてくる。

 その締め付けに意識を注げば、内壁がうねうねと指に絡みつくようだった。
 きっと、わたしが指を動かせばさらにこの壁は応えるようにそのヒダを擦り付けてきてくれるのだろう。

 想像しただけでゾクゾクする背筋に目を細めて、わたしはそれを実現するべく、指を引き抜いた。

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 人差し指一本をすんなりと孔が飲み込んだ要因の一つとして、彼女から溢れた愛液がある。
 それまでの愛撫が良かったのか、トロトロというよりはドロドロと表現しても過言ではないくらいに溢れた蜜。それがわたしの指と雀ちゃんとの摩擦を軽減させて、奥まで一気に貫くことを手助けした。

 そしてその蜜は、わたしの指に絡みつき、ナカから引き抜く際にはくちゅりと卑猥な音を立てさせた。

「あ、っ、は…ァ……んんっ」

 突然最奥まで乱暴に踏み込んだ異物が、ぬるぬると外へ出ていく感覚に、雀ちゃんの声が上擦る。
 わたしの髪を力なく握っていた手は、今も変わらずそうしていたけれど、指を引き抜くにつれて、その手はゆっくりと広げられ、わたしの髪を解放した。

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 試しに完全に指を引き抜いてみせると、少し強張っていた雀ちゃんの身体が弛緩する。

 異物が排除されて安心しているようだが、その実は、違うのかもしれない。
 何故そう思うのか。

 その答えは、わたしの目の前でひくつく秘所にあった。

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「ねぇ、雀ちゃん」

 浅い呼吸の間に、彼女は、「は、い」と途切れた返事を寄越す。
 どうして。

 どうして、そんな状態なのに、わたしに対して従順に返事などするのか。
 本来ならば、彼女はわたしの暴挙に怒ってもなんら不思議はないのに。

「ココに、挿れて欲しいの?」

 暴挙の後こんな質問をする恋人に、蹴りのひとつでも入れてしまって、構わないのに。

 わたしが彼女に視線を投げれば、顔を真っ赤にして、潤ませた瞳を彷徨わせて、まんざらでもなさそうな雰囲気を醸し出す。
 それと同時に、挿れられた事でも想像したのか、割れ目がひくつくものだから、こちらとしては堪らない。

「ねぇ、どうして欲しいのか、言って?」

 と、強要する台詞を、情けなくも、吐いてしまうのだ。

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