隣恋Ⅲ~過去 現在 未来。嫉妬~ 86話


※ 隣恋Ⅲ~過去 現在 未来。嫉妬~ は成人向け作品です ※
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※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※


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  ~ 過去現在未来。嫉妬 86 ~

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 雀ちゃんを抱く機会と、雀ちゃんに抱かれる機会。
 どちらが多いかと聞かれると確実に、雀ちゃんに抱かれる機会の方が多い。

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 だからだろうか。
 彼女を抱く手に迷いや戸惑いが生まれて、最終的には、彼女に拒まれる事を想像して怖がりになっている。

 こうして、雀ちゃんの手が後頭部にあてられて、縋るようにわたしを引き寄せていても、”もしかして嫌がっているのでは…?”と一瞬不安が過ぎる。

 ――あぁもう、だめだめ。

 こんな怖がりながら彼女を抱いていては、相手を気持ち良くできない。
 わたしは自分に喝を入れて、右の胸先を舐めると同時に、左の胸先を親指と人差し指で軽く摘まんだ。

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 摘むというよりは、挟むの表現があっていたと思うが、雀ちゃんの身体はビクンと大きく震えて、わたしの後頭部の髪をさらに強く掴んだ。

 さすがに、痛いが、雀ちゃんは今、それどころじゃないのも分かる。
 それに、わたしだって、抱かれているときにこうやって彼女の後頭部の髪を掴む事もある。
 だからお相子だ。

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 二本指で挟んだ胸先は、まるでグミのような感触でやはりこちらも硬くなっている。

「ねぇ雀ちゃん。こっちも硬くなってきてるよ?」
「だ……って……ッ」

 泣きそうな声が言い訳をしたがっているのか、接続詞を途切れ途切れに紡ぐ。

「触られたり、舐められたら……気持ちいいもんね?」
「はっ、ぁん……く、ぅっ」

 可愛い。
 気持ちいいだろう? と問われると、余計、自分の中にある羞恥心に火が付くことは経験から知っている。

 それはいくら優しい口調で言ったからといって、効果が軽減されることはないのだ。

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「わたしもこうして両方を一緒に攻められるとね、すごく気持ち良くなってきて、別の場所も、もっと欲しくなってきちゃうの」

 コリコリの胸先から口を離すのはなんとも名残惜しかったけれど、二つの尖りを両手に任せて、わたしはゆっくりと上半身を起こした。

 雀ちゃんの太腿あたりを跨ぐ形でマウントポジションをとっているのだけれど、いつの間にか、快感に喘ぐうちに彼女の脚は緩んで、いつでもその脚と脚の間に、膝を割り入れることができそうだ。

 上から見下ろす肢体の美しさと紅華を散らされた扇情的なその様に、数秒間目を奪われるも、わたしの優秀な両手は、胸先を弄るのを止めていなかった。

「こっちも、そろそろ、限界がきてない?」

 右膝を彼女の脚の間に滑り込ませたわたしは、染みが出来た下着に、膝上あたりをぐっと、押し付けた。

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「んぁぁあッ」

 部屋に響く彼女の嬌声。
 間近で聞かされるそれに、わたしの全身を痺れが覆って、優秀だった両手はその動きを止めた。

「は……っ、雀、ちゃん……可愛い過ぎる」

 思わずわたしの口からも喘ぎ声が漏れそうになって、息を詰めた。そのまま甘い痺れをやり過ごして、苦情なのか賛辞なのか、自分でも判断に迷う声音で告げていた。

 だって、彼女が可愛い過ぎると、こちらは自由に動けなくなるのだ。
 それこそ、架空の存在であるサキュバスのように思ってしまう。

「……っ、ぁ、ぃ……は、さ……ッ」

 呼吸の音に隠れ、微かな声で聞き取り辛かったけれど、確かに名前を呼ばれた。
 快感が大きすぎて嬌声を堪えることさえ、出来ない状態にあっても、わたしの名前を呼んでくれることに喜びを感じてしまう。

 それがまた、彼女に快感を与える原動力となるのに。

「ぐ、りっ…ってし、ちゃだ…め……っ」

 ――あー…も、どうして。そんな……言い方。

 息も絶え絶えに言う、可愛くて、加虐心を誘うそんな言葉遣い。
 どこで習得したとかじゃなくて、本当に、雀ちゃんの素なのだろう。普段の口調とはまるで違うけれど。

 だからこそ、そそられて仕方がない。

「でも、これ、気持ちいいでしょう?」

 確信をもって、わたしは雀ちゃんを見下ろした。

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