※ 隣恋Ⅲ~過去 現在 未来。嫉妬~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
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~ 過去現在未来。嫉妬 80 ~
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「ご、ご奉仕って……」
強制的に向こうを向かせられた雀ちゃんが喋るので、彼女の顎に添えていた指を唇へ押し当てた。
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たぶん彼女は、”ご奉仕”という一方的なニュアンスが強い言葉に引っ掛かりを覚え、何か言いかけたのだろう。
解っている。
わたし達の行為で、どちらかだけが気持ち良くなる、不公平さを生み出したくない気持ちは。
しかしながら、同性で同じ身体の構造をしているのだから、まぁナンだ。挿れるモノがない。だから指を挿れるのだけど。
男女の行為のように、挿れるモノを入れたらお互いに気持ち良くなれるなんて事はないのだから、一時のことは仕方ない。と、わたしは考えている。
同時に気持ち良くなる術が無いのなら、抱く側と抱かれる側と、交互に気持ち良くなればいいだけのこと。
「今日は雀ちゃんが気持ち良くなる番。今度、わたしの事いっぱい愛してくれたら嬉しいんだけどなぁ」
高速で上下に頷く雀ちゃんの顔。
ああそうか。わたしが唇を押さえているから、喋れなかったんだ。
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彼女の唇から指を退けた。
「ありがと」
告げると同時に、雀ちゃんの耳たぶをぱくりと唇で挟んだ。
雀ちゃんが”奉仕”の言葉についての議論を始める前に、という作戦。もうこれ以上、仕切り直しは無しにしたい。
――わたしだったら、気持ち良くなってきたらちょっと言葉のアヤくらいは許しちゃうんだけど……ほんと、雀ちゃんって誠実の言葉が似あうわ。
相手と平等にと、常に気を配ってくれる。
相手を想う気持ちは、普通の人よりも大きい。それは、付き合い始めたあの日の言葉からも推し量れた。
そんな彼女だから大切にしたいと思うし、こういう夜は、たくさんたくさん、気持ち良くしてあげたいのだ。
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咥えた耳たぶはやはり柔らかい。
唇で挟んで、啄むというよりは、はむはむと食べるような動きで耳たぶを撫でていると、雀ちゃんの手が口元へと向かう。
視界の端で手の動きを捉えたわたしは、雀ちゃんがまた声を我慢するつもりだと予測して、右手を伸ばした。
宙ではっしと掴んだ雀ちゃんの手。
捕らえられて驚いたのか、ぴくっと震えた手。それを掴んだまま親指で撫で、彼女の指と指の間に、こちらの指を滑り込ませた。
一旦耳から口を離す。
「手、にぎってて」
囁きにこくりと小さく頷き返され、わたしは右手に力を込める。
「好きよ、雀ちゃん」
耳の孔に注ぎ込むみたいに告げて、舌を伸ばし、耳たぶの一番下の部分に軽く触れさせた。
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耳、と一言にいってもそこには様々な名称がつけられている事を把握している人間がどのくらいいるだろうか。
ちなみにわたしは、まーと一時期ハマっていた耳つぼダイエットのおかげで、どこがどういう名称なのかはざっと把握している。
まずは一般的に耳たぶと言われる場所は、耳垂。
よくピアス関連で聞かれるトラガスは、耳珠。
耳の縁は、耳輪。
耳輪のくるりと巻き込んでいる部分のへこみは、舟状窩。
などなどほかにも名称は沢山ある。
そんなことを思い出しながら、耳垂からゆっくりと耳輪を舐め上げ、外耳の外周をひとまわり、舌で辿った。
それだけでも、雀ちゃんの手はきゅうと力を込めてわたしを握り返してくるのだから、可愛いくて可愛いくて仕方ない。
――ごめん、雀ちゃん。もうちょっとだけとか……無理かも。
わたしも弱い耳への愛撫だけど、雀ちゃんも同じようで、容易く可愛い反応をしてもらえる耳朶への愛撫は、簡単に止められそうもなかった。
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