※ 隣恋Ⅲ～急ぐ鼠は雨にあう～ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
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～ 遅ればせながら ３２ ～
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心臓が熱い。
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気のせいだろうか。
さっきのキスをした時から、なんだか、愛羽さんの愛液が増した気がする。
大きいストロークではないものの、繰り返すピストン運動が滑らかだ。
濡れる要素といったら、言葉を交わした事、キスをした事、そのくらいしか特筆すべきことはなかったはず。
そのどちらか、もしくは両方で、こんなにも濡れるのなら、絶頂にも関係してくるのではないか…？
そう踏んだ私は、右手を動かしつつ、再び、愛羽さんの唇を奪った。
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私が右手を動かし始めたことで、再度乱れつつあった呼吸を塞ぐ。
すぐに唇を解放してあげるけれど、若干苦しそうな気配はきえない。
「好きだ」
至近距離で瞳を覗き込みながら告げると、気のせいなどではなく、三本指がきゅうと締め付けられた。
狙っていた通りだと内心ほくそ笑みながらも、その素直な反応を可愛く思う。
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最奥を突く指が、数秒前よりも動かしにくい。
愛羽さんが感じて、ナカを締めれば締める程、私は指を動かし辛くなる。
だが、それを越えて、彼女に快感を与え続けることで、絶頂を迎えさせられるのだ。
「ん、ぁッ、はっ、んンァッ」
「可愛い。好きだよ」
布団の中から、グッチュ、と卑猥な水音が立ち、私の耳を犯す。
愛羽さんの瞳は潤みきっていて、今にもその目尻から涙が零れ落ちそうだ。
「す、ずめ、……ちゃ」
私の名を呼んで、何かを伝えようとしているのだろうか。
それとも単に、心が口を突いて出てきただけなのか。
どちらにせよ、こんな状況で名を呼ばれて、胸が熱くならない訳がない。
込み上げる熱と衝動を、右手を動かす原動力に変えて、彼女に還す。
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貴女が与えてくれた”好き”の気持ちを、そのまま返せるだなんて思っていない。
同じ量、同じ形なんて土台無理だ。
だけど、違う質、違う温度にして返すことは可能だ。
彼女が伝えて、与えてくれたものに、私の気持ちや行為をプラスして混ぜ合わせ、彼女に還す。
そうしてやりとりを繰り返すうちに、二人の仲が更に深まればいい。
「好きだよ」
愛羽さん、と吐息と共に伝えて、私は親指で蕾を押し潰した。
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「ふアッ、ッくぁ、あっ、ああっ、ヤッぁっ」
切羽詰まったこの声は、もうすぐ絶頂を迎えるサインだ。
何度聞いても、この時のこの声は、彼女に快感を与える側の人間の私も、気持ち良くなって、背中がゾクゾクしてしまうものがある。
「やっ、あっ……いっちゃう……！」
「うん。イッていいよ、愛羽さん」
枕の横のシーツを、手が白くなる程の力で掴む彼女に言い渡して、私は右手に集中した。
もうナカは指が攣りそうなくらいに締め付けが増しているし、その入り口はヒクヒクと限界が近い事を知らせている。
充血しきった蕾は弾力と熱を増して親指を押し返すけれど、それに負けずと、私は指を押し付けた。
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「ンンッ、あっ、ひぁ、ぁ、ァアアッ、イ…クッ……っ！」
嬌声をあげて、愛羽さんが身体をビクンと大きく痙攣させた。その後を追うように一度目よりは小さな痙攣が彼女の体を襲って、愛羽さんは声も出せず、快感の波に飲まれる。
うねるように締まってくるナカの壁を指に感じながら、愛羽さんの脈動を感じた。
絶頂を迎えた瞬間の身体はどうしてこうも、神秘的なのかと思いながら見下ろす私も、自分の身体に快感が走るのを、ただただ甘受している他なかった。
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