隣恋Ⅲ~急ぐ鼠は雨にあう~ 31話


※ 隣恋Ⅲ~急ぐ鼠は雨にあう~ は成人向け作品です ※
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※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※


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  ~ 遅ればせながら 31 ~

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 耳たぶはよく、白玉団子の硬さだと言うな。

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 私は中学生時代の家庭科の授業で習ったどうでもいいコトを思い出しながら、愛羽さんの耳たぶを口に含んだ。
 私の唾液で濡れた耳たぶはツルリと舌触りがいい。

 一ヶ所、ザラつく点のような部分があったけれど、何かと思えば、ピアスの穴だと思い当たった。

「ひ、ぁ……んっ」

 耳たぶを軽く歯で挟んでみながら、舌で玩ぶ。
 愛羽さんの口から嬌声が漏れるけれど、それはこの耳たぶの愛撫で感じているのか、それともナカに入れた指で感じているのか。

 結局はどちらでも感じていて欲しいのだけれど、と胸中で小さく笑んだ。

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 耳たぶに意識が集中しすぎていたと思い当たり、私は右手へと気を遣る。
 きゅうきゅうと痛いくらいに締め付けている内壁。上下左右全ての壁が指へと絡みつき、動きを封じるみたいだ。

 それに抗いながら、一番奥の壁を中指で刺激する。そして、人差し指と薬指は軽く曲げて、中指とは少し違う箇所を圧すのだ。

 膣の中というのは、思った以上に鈍感な場所だ。
 性感帯の一つではあるけれど、例えば事例を挙げるとすれば、赤ちゃんが通る道でもある。そんな場所が敏感な感覚をもっていては、出産時、大変なことになるだろう。

 鈍感な感覚を持つ場所だからこそ、ある程度広域で刺激を与えてあげて、感じるポイントを愛撫する。

 まぁ、愛羽さん以外の人が、私のやり方で感じるかどうかは分からないけれど、彼女は、このやり方が一番しっくりきていると、幾度も身体を重ねていくうちに覚えたのだ。

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 そして、愛羽さんをイカせようと思ったとき、大事なポイントがもうひとつ。
 指を挿し込んで、自由な親指の出番だ。

 ナカへ挿し込む度合にもよるが、大抵、親指の腹を蕾へあてようと思えば当てられるだろう。
 時には、親指の関節辺りを蕾にあてがう時もあるので、硬い部分での押さえつけには注意しなければならない。

「アッ、だめ…っ、ンく……っ」

 蕾はナカと違って随分と敏感な部分だ。
 濡れていない状態で触ると、驚いて腰を引いてしまうくらいに敏感だから、必ず自分の唾液や愛羽さんの愛液を指に付けてから触れる。

 優しく優しく、円を描くようにしたり、左右に指を震わせてみたり、押し潰してみたり、色んな触り方があるけれど、彼女のイカせようと思ったときに効果的なのは、指を強く押し付ける方法。

 関節部分などの硬い所で蕾を押しつぶすと痛みがあるから、出来れば指の腹あたりを押し付けるといい。

 蕾を押し潰されると同時に、ナカから上壁を突きあげられると、彼女はたまらないような声をあげてくれる。
 それがまた、可愛いうえに、色気が溢れて、たまらない。

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「雀、ちゃん…っ」

 震えた声が私を呼ぶ。
 なんとなく……それこそ、今までの経験と勘から察して、私は彼女の耳朶を解放し、その顔を覗き込んだ。

 汗ばむ額や頬に貼りつく幾筋かの髪。切なげに寄せられた眉、濡れた瞳、上気した頬、軽く開いたままになった唇。
 そのどれからも、色気や婀娜が溢れていて、私は条件反射のように、彼女の唇を奪った。

「んっ」

 小さく、くぐもった声を漏らした愛羽さんの唇は、身体とは相反して冷たい。
 たぶん、幾度も荒い呼吸を繰り返して、空気の流れを浴び続けたせいで、温度が下がったのだろう。

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 重ねた唇から温度差が無くなればいいと啄み、舌で撫でる。
 唇を撫でられた愛羽さん自ら、こちらに舌を伸ばしてくるが、その舌さえも冷たくて……何故だか、私と彼女の温度差に脳がジンと痺れた。

「……愛羽さん」

 キスの合間、息継ぎと重ねて名前を呼べば、彼女は嬉しそうに目を細めて、その顔に笑みを浮かべた。
 彼女の笑顔に心臓を鷲掴みにされたような衝撃を胸に受け、腹の底から熱いものがこみあげる。
 衝動に任せて、再び唇を重ねるべく、私はゆっくりと目を閉じる。

「すき」

 吐息に乗せて愛羽さんが告げた言葉。
 唇が重なる一瞬前に吐き出された告白の言葉に、まるで狭心症かと思うような締め付けを覚えた。

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「私も」
「うん」

 相槌だけの短い言葉すら柔らかく告げる愛羽さんに、なんだか、泣きたくなるような感覚が沸きあがる。

 できることなら、愛羽さんを両手で抱き締めたいが、右手がそうもいかない事情だ。

 いつの間にか止まっていた手を、私はゆっくりと動かし始めた。

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