隣恋Ⅲ~急ぐ鼠は雨にあう~ 10話


※ 隣恋Ⅲ~急ぐ鼠は雨にあう~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※

※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※


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  ~ 急ぐ鼠は雨にあう 10 ~

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 もう、焦らすとか、強請らせるとか、どうでもいい。

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 ある程度、その時のセックスで何を愛羽さんにさせようだとか、してあげようだとかざっと決めるのが私のスタンスなのだけれど、その計画をすべて無視してもいいと思えた愛羽さんの先程の台詞。

 台詞だけではない。
 私の頭を引き寄せるその仕草も最高に良かった。

 このコンボを叩きつけられて、興奮しないではいられない。

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 私は愛羽さんの腰とお尻の間くらいに両手を回して、自分の方へ抱き寄せる。
 そうすると、ソファにきちんと座っていた愛羽さんは、座る位置を前へとずらす。

 舐めるのならば、こんなふうに浅く腰掛けてもらって、背もたれに全体重をかけるくらいに仰向けになってもらった方がいい。

「脚、もっと開いて」

 一瞬、躊躇うみたいに彼女の脚が震えたけれど、膝を曲げた状態でおずおずと開かれてゆく。私が強要しなくてもちゃんと開く辺り、してほしくて仕方がないのだろう。

 愛羽さんが恥ずかしさを堪えてするM字開脚によって、柔らかい生地のスカートが彼女の脚を滑り落ち、脚の付け根にたくしあがって、溜まる。

 私の目の前にはもちろん、ストッキング。もう脱がせてもいい頃合いだけど、最後にもうひと押ししておこう。

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 今更ながら、部屋の灯りを消した愛羽さんをすこし、恨む。
 だって今、電気がついていれば、扇情的な姿の彼女を目に焼き付けることができるし、なおかつ、このストッキングの上からでも分かるくらいに濡れた下着を眺めることができる。

 断っておくが、濡れた下着を見て喜ぶような趣味はない。
 愛羽さんが下着を濡らしているから、価値があるのだ。誰でもいい訳ではないし、下着が好きな訳でもない。

 人差し指で、彼女の中心部を、ストッキングの上からスススと撫でてみる。

「アッ」

 ピクンと身体を跳ねさせる愛羽さんが可愛い。なんて頭の隅で微笑みながら、私は指先に感じた湿り気に舌なめずりをした。

 薄布とはいえ、下着と、ストッキングの二枚の生地を通り越してさえ感じられる愛液の気配に、この変態的な愛撫でも愛羽さんを感じさせられた事に軽く満足を覚えた。

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 その昂りに思わず、ストッキングを破く暇も惜しくなって、顔を寄せ、舌を押し当てる。
 頭上から上擦った、今までよりも大きな声があがるけれど、それも霞んでしまう程に、舌先に感じる湿り気にゾクゾクする。

「すっごい濡れてる、愛羽さん」
「い、わなくて……いい……っ」

 言われて興奮するのが分かっているから、言ってるのに。
 小さく嗤って、ショーツのクロッチの部分を覆うストッキングをさらに何度も舐めると、愛羽さんは甘い声で鳴きながらも、私の髪をきゅうと握った。

「す、……ぅめちゃ……ッァ、ん」

 喘ぎ声に霞む私の名前だが、しっかりと聞き届けて、口での愛撫を少し控える。呼吸を正す暇を見つけた愛羽さんが震える息を何度も繰り返す様子は、かわいらしさよりは、色気が勝る。

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 やっとその呼吸が落ち着いてきた頃に、なんですかと問えば、髪を握っていた手が私の頭皮を小さく引っ掻く。

「……ちゃんと、して」
「え?」

 今回ばかりは愛羽さんの発言の意図を理解できずに、首を傾げ、聞き返した。
 ただそれが、彼女にとってはいつもの意地悪のように聞こえたみたいで、そう捉えた彼女から、躊躇いの息遣いが聞こえた。

 暗闇で視界不明瞭なのが本当に惜しまれる。
 多分、今、彼女は真っ赤な顔で、恥ずかしさをそれでも抑えて、何かを言おうとしている。物凄く、可愛い表情をしているに違いないのに。

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「す、ストッキング……はやく、破って……ちゃんと舐めて」

 あぁ……もう……このひとは……。

 どれだけ私を煽るのか。

 心臓がまたカッと熱くなって、胸をかきむしりたくなるくらい、何かが込み上げる。

 思わず、昂りのままに、愛羽さんの秘部を覆うストッキングに、私は歯を立てた。

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