※ 隣恋Ⅲ~ひねもす~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
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~ ひねもす 20 ~
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あ、アッ……いく……いくよ……あーあーーー…イクッ!!
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なんとなくそのままAVを眺めているのだが、女をイかせたあと、男も腰を振り続けイクと宣言して、どうしてそこから抜いて、ゴムを取りながらわざわざ移動して、顔やら胸やらにぶっかけにいくのだろうか。
あれが男のロマンなのか……?
聞いた話によるとあの白濁液は苦いと聞くし、このAVのように顔にかけられて鼻の穴に入りそうになってるのに、我慢している女優さんはすごいなぁとしか思えない。
仮に自分がああいう状態になったら(現実では絶対在り得ないけど)、鼻から勢い良く息をフン! とやって精液が入りそうな状態を回避すると思う。
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……いやまぁそういうどうでもいいことはいいや。
チャンネルを変えてみると、ここではBSも見れるようだ。
適当な映画のチャンネルにしてソファに置かれたクッションを背にあて、ぼんやりと眺める。
視界には映画が映っているのだけれど、その内容はちっとも入ってこない。
頭にあるのは、先程のAV。いや、あのAVが良かったという訳ではなくて、自分のテクニックどうこうの事に、考えがいってしまうのだ。
愛羽さんは男性と付き合った経験のある人だ。
私の前にも、彼氏が居て、まだ赤の他人だった頃の私は、その元カレとのセックスで声をあげる彼女を知っている。壁越しに喘ぎ声を聞いていたからだ。
……やっぱりあんな性格の男でも、男性器があるだけで満足させられたのかなぁ……。
一応、彼女を気持ち良くはさせられているけど……心配だなぁ……。
きっと愛羽さんに、セックスに不満はないかと聞いても、躱されるか大丈夫と笑顔で言われるだけだろうしなぁ。
女の体で生まれたのだから、男性器をもっていないのは当然。
それも承知で、愛羽さんは私と付き合ってくれたのだと思う。
恋人の関係に昇格したとき、私はしっかりと宣言したのだ。女同士で付き合うと大変だから生半可な気持ちならやめておこうと。
それでも私を選んでくれた愛羽さんには感謝だけど、やはり人間気持ちは変わるもので、満足できないセックスを重ねていると……ストレスが溜まるのではないだろうか。
「やっぱりアレがないと、満足できないの」
と言われ、捨てられる将来が怖い。
雀ちゃんのえっち、気持ちいいよと何度も言われたことはあるけれど、満足なの、とは言われたことがない。
や、そもそも、セックスしたあと「いやー満足満足」なんて言う女性はいないと思うけど。
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「あーーー……くそ」
ぐしゃぐしゃと頭をかきまわして、そのまま片腕を両目の上にのせる。
あんなAV見るんじゃなかった。
妙な湿っぽい考えに思考が流れてしまう。
しかも、このあとセックスしようという時なのに。
これが男の体なら、意気消沈してモノがたたないかもしれない。
そう考えてみると、指は自分の意思で立てられるからいいのか。と思ってしまう。
いやでも指なんて男でもあるし……。
「あーーーだめだ」
ひがむ。僻んでしまう。
男になくて女にあるものといえば、おっぱいくらいしかない。
だけどおっぱいなんて攻めるときそんな役に立たないし、そもそも愛羽さんのおっぱいの方が私より大きいしな……。
柔らかくて大きくて……あの胸に顔を埋めて寝たら、とんでもなく気持ちイイのは知っている。
だけど身長差もあって、私が彼女を胸に抱き締めて寝るもんだから、そういう体験はあまり多くない。
稀に夜中に無意識のうち、寝返りでもうって、愛羽さんの腕の中というか胸の中で目覚めることがあるが……天国かと思う。
あの幸せな感覚は……皆おっぱいが大きい人にやってもらって体験した方がいいと思う。私の愛羽さんは絶対に貸し出さないけれど、誰かにお願いしてぜひ幸せを体験してみて欲しい。
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