※ 隣恋Ⅲ~あなたを独占したいんです~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
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眉をハの字に。
口をヘの字に。
そうしながらも、顔を真っ赤にして、私の言葉に従う貴女は、可愛らしくて仕方がない。
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~ あなたを独占したいんです 6 ~
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体を起こして、人の膝の上に跨る。
たったそれだけの動きなのに、愛羽さんの息は軽く乱れていた。
「ほ、ほんとに、しなきゃだめ?」
「しなきゃだめ」
濡れた指を拭ったティッシュを捨てながら即座に言い返せば、彼女の頬は更に少し濃く染まり、口は一文字からヘの字に変わってしまった。
うん。可愛い。
可愛すぎるんですけど、愛羽さん。
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言いつけられると彼女は私の言葉に従って身体を起こし、「ほら、ここに来て」という更なる私の言葉にも従順に、ベッドのヘッドボードに背を預け座った私の膝を跨ぐ。
今一度解説すると、愛羽さんは大分、乱れている。
まだ脱がせていない服はよれたり皺が寄ったりして乱れていて、それがまた、増した色気を醸し出している。
さっきまでたくし上げていたスカートは元に戻り、破ったはずのストッキングが隠された状態で、なんだか不満が湧く。目視できないのが嫌なのかなんなのか、自分でもよく分からないが……また破りたくなってきた。
……どうも今日の私は、変態の極みらしい。
「こ、これで満足でしょ」
耳まで、いや、首まで真っ赤にして愛羽さんは言う。
彼女は私の伸ばした脚を跨いで、膝立ちになっている。物言いは反抗的だが、手は所在無さげに私の肩の服をきゅっと掴んでいるのがまた可愛い。
うん、愛羽さんは可愛い。
そのうえに、見せられた反抗心を押さえつけたくなって、また、私は意地悪をしてしまう。
湧き上がった意地悪な心を堪えもせず彼女の腰へ両手を添えれば、ひくんと跳ねる眉がかわいい。
膝立ちの彼女は、座っている私と比べて背が高く、見上げる形だ。いつもとは逆転した位置には新鮮さを覚えるし、覗き込めばすべてを眺められる表情が、いい。
ニヤリとしてしまわないように表情筋をコントロールしながら片手をすすすと撫で下ろしていく。
腰、尻、脚の付け根、太腿、膝。そこまでをゆっくりと服の上から撫で、ベッドに着いた膝頭を撫でるようにして内側へと回り込む。
先程の逆側。そしてスカートの中を手が登り始めれば愛羽さんが息を呑んだ。ふるんと震えた瞳の主は、この先手がどこへ行こうとしているのかを予想していて、きっとそれは正解している。
しかしここで抵抗されては敵わない。手の動きをすかさず止め「キスしてください」とねだり、私は愛羽さんをおびき寄せることに成功した。
背中をすこし丸めて、顔を寄せてくれた彼女と唇を啄み合いながら、時折舌を伸ばし、互いを舐め合う。
キスの合間、微かに零れて落ちてくる声は甘く、可愛げがある。
思わずこのまましばらくキスに耽ってもいいかもしれないと思わせる魅力は、少々厄介だ。
囚われてしまわないよう、自身の指先へ意識を集中して、止めていた動きを再開させる。
ゆっくり、ゆっくり。
ストッキング越しに彼女の柔らかい脚を味わいながら内太腿を撫でていく。
肩の辺りを掴んでいた愛羽さんが、何を思ったのか手を緩めた。よもや、脚を撫でる手に制止を掛けにくるつもりかと危ぶんだもののそうではないらしい。
どことなく必死で、そこはかとなく焦りを含みながら肩から横へずれて、首の付け根、首、そして顎のラインへと移動してきたちいさな手。
縋るように私の耳へ指を引っ掛けながら握りつつ、一生懸命に私の舌を吸う様はゾクとする。
たぶん、だが。
これは予想でしかないが、愛羽さんは自身の抵抗したい気持ちを堪えているのだろう。
這い上がってくる手がどこへ近付いているのか、感じていない訳がない。
途中、私の指がストッキングの穴の中の素肌を撫でた瞬間、「んゃっ」と、明らかに感じている嬌声を発したし、直後、誤魔化すようキスを深くしてきた。
我慢を選んでいるくせに、がまんしきれていない。
感じているくせに、声を出来るだけ堪えて隠す。その手助けとして、自身の意識を口付けに注ぎ、快感から目を逸らそうとしているのは可愛い。
たまらない。もう、いろいろと愛羽さんが可愛い過ぎる。
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一旦キスを解いて、とろとろの瞳を見上げた。
「そのまま、膝立ちしててください」
言い置けば、蕩けた瞳へはっと気を戻す愛羽さん。地頭の良さなのか、快感欲求に負けそうな今ですら敏感にこちらの悪戯心を察し、何をされるか予測し、焦った顔をしている。
「す、雀ちゃん……?」
「はい?」
呼ばれたもんだから、にっこり笑顔を返す。彼女からすれば、とても危険な笑顔に見えてしまったのか、引き攣る表情。
そんな顔をする愛羽さんも可愛いと思ってしまう私はだいぶ重症なのだ。が、どうしようもない。もう治療不可。
するすると彼女の脚を撫で上げてゆき、数分前と同じように下着へ引っ掛けた指でくいとそれを浮かせて、これから再び挿入するのだと未来をちらつかせてあげる。
「こっ、このまま?」
焦っている。
驚くではなく、呆気に取られるではなく、焦っている。
ってことは、こういうコトを、こういう体勢で、した経験があるんだろう。
立っていられなくなる感覚を、味わった事があるんだろう。
彼女の過去を一瞬探ってしまえば、ぐらりと頭を擡げるのは、嫉妬心。
私以外と、愛羽さんはこういう事をしてきたんだ。
26歳の彼女にとって、そんなの当然なのに、胸が、どす黒くざわついた。
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勝手な嫉妬をぶつけるように、下着の脇から潜り込ませた指を一本、彼女のナカへと挿入する。
本音を言えば、もう4本くらい一気に挿れて泣かせてしまいたい加虐心は抱えている私だが、なんとか、それは理性がとどめた。
「ねぇ、愛羽さん」
「……っ、な、に」
入り込む異物感に、は……っ、と息を乱しながらも返事をする。
自分の身体を支える為に、私の肩へ戻った愛羽さんの手が、何かを耐えるようきゅっと握りこまれた。
「上の服、脱いでくれませんか」
ナカの壁を押す私の指の蠢きに合わせて、一瞬一瞬、歪んで蕩けていく彼女の表情。それが、私の言葉を聞いた瞬間、驚愕にとってかわる。
自分で服を脱げ、だなんて恥ずかしすぎる行為はできっこない、なんて顔をしている。
羞恥に敏感なひとだ。それは承知している。けど、それでも、私は重ねて言った。
「脱いで」
くん、とナカに入れた指を曲げれば腹側の壁が圧される。
反射的に短く吐き出された息と声を聞きながら、トントントンと速い間隔で同じ場所を刺激した。
「待っ、って……」
彼女が何度も肩の服を握り直し、快感を堪えているのは把握済み。
ココが、気持ちいいのだ。腹側のさして深くないココが。
甘声が零れて、息が乱れて、眉を切なげに顰めずにはいられないくらいのポイントなのだ。
「じゃあ、脱いでください」
待って欲しいのならばこちらの言うことをまず聞け。
こちらの要求を飲めと圧迫すれば、反抗的な色をしていた愛羽さんの瞳へ、快感の色が混ざり始めて、果てはきゅっと瞼で覆われた。
「……や、だ……」
肩の服を掴む手が、ふるふると震えている。
それは「脱いで」と重なる命令に抗いたいからか。それとも、途切れることなくナカに送られる快感刺激のためか。
「ねぇ愛羽さん。言う事聞かないと、こうなっちゃいますけどいいんですか?」
駄目と言われる前に間髪入れずナカを抉る指。
一本しか挿れていないので自由に動かせる空間が多く、複数本の挿入時よりも刺激の緩急がつけやすい。
それはこちらの利点でしかなく、愛羽さんにとっては、
「ぁあっ、や、んんっ……!」
このように簡単に嬌声を引き出されてしまうデメリットでしかない。
爪を立てる程に服ごと私の肩を握って、腰を引く彼女。
私の頭を抱えるように縋って来られると、愛羽さんの乱れた熱い息が髪を揺らし、ゾクリとした。
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少なからず愛羽さんからの快感を得ている私はそれを覚られぬよう指示を出す。
「自分で脱げますよね?」
まるで、それは確定事項のような響きを持たせて尋ねれば、少し間があってからコク、と頷く動きを感じた。
先程、ナカで大きく動かした指の効果は絶大だったみたいだ。
「じゃあ、脱いで?」
「……ん、ぅ、指、止め……て」
微かに震える声で愛羽さんが訴えるけれど、私は却下した。
だって、服を脱ぐ彼女に指を入れたままぼーっとしているだなんて、間抜けな構図じゃないか。
「脱いだら、止めてもいいですけど。でも、約束はできませんね。だって今日は、私の好きなようにしてもいいんでしょう?」
そんなような事を言ってきたのは、愛羽さんだ。
いつ私が、貴女をどうしようと勝手。好きにさせると言ったのは愛羽さんだから。
にっこりと笑いかけてやると、愛羽さんは言葉を詰まらせるように息を呑んだ。が、引き続きナカでトントンと壁を押す動作を繰り返す指のせいで、彼女は「ぁ……ぁ」と微かに可愛く漏らす。
声が出てしまう程の快感が注がれているという事は、もちろん、動作にも影響を及ぼしている。
だからすぐに衣服を取り去れないのも、当然と言えば当然なのだが、私は急かすように彼女の名を呼ぶ。
聡い彼女には催促が伝わったのだろう。
「だ、って……っ」
震えて、ともすれば泣きそうな声音が、脱げないでいる言い訳のスタートを切る。が。
「だって、じゃなくて」
私は言葉を区切り、彼女のナカへ深く押し入る。動きに合わせて「ぁアッ」と上擦る嬌声が零れるのも構わずに、根元まで収めたばかりのそれを、ギリギリまで引き抜く。
身体から去ってゆく圧迫感がそうさせるのか、愛羽さんの声に吐息が多く混じる。
溜め息などする状況でもなかろうが、蕩けた声がいっそう切なさを纏って、私にゾクゾクを与えてくるのは堪らない快感だ。
しかしその快感に浸っているときではなく、私は言葉の続きを紡ぐ。
「脱いでください」
「……っは、んぅっ」
再び指の根元までを収めた愛羽さんの蕩けた声。
これを耳にするだけで、私の心臓は熱くなる。
この声を聞ける人間は、今、ただ一人私だけだと、自分の心に刻みたい。
貴女を独占できるのは、私だけだと憶えたい。
自分が嫉妬深い質で、独占欲の塊だというのは理解している。
だからこそ、普段は大人しくしている。……けれど、こうして何かのきっかけで箍が外れてしまえば、もう、どうしようもなく私は酷い人間だと彼女に知らしめてしまう。
ひどい事をしているという自覚があるくせに、大切な愛羽さん相手に、こんなサディスティックな行為を抑えられないのだから、もう、救いようがない。
自嘲するように、心の中で溜め息を吐くけれど、私はもう止まれない。
荒い呼吸に喘ぎ声を混ぜながらも、きっと私の命令を遂行する為、縋っていた身体を離す彼女を見つめる。
潤みきった瞳が、更に蕩けるように。
「愛羽さん、脱いで?」
柔らかく言って、指を半ばまで引き抜く。
彼女が服を脱ぐ余力を残すよう、ゆるく、ゆるく、抑えた動きでナカを絶えず刺激する。
やはり私は、ひどい奴だと思う。
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