隣恋Ⅲ~あなたを独占したいんです~ 5話


※ 隣恋Ⅲ~あなたを独占したいんです~ は成人向け作品です ※
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※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※


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 予想以上に濡れて滑りの良いそこは、すんなりと私の指を飲み込んだ。

 そしてナカは……予想以上に温かかった……。

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~ あなたを独占したいんです 5 ~

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「ァアアッ」

 まるで、悲鳴を上げさせているかのようだった。
 彼女は恥じらうことすら瞬間的に忘れて、身体に走った衝撃と快感を声で表現する。

 ぎゅうと目を閉じて、唇を微かに震わせて、短く息を吐いたり吸ったりして、突然我が身を襲った快感の余韻に、耐えている姿はどうにも馨しい。

 耐える姿さえ今の私には興奮材料で、愛撫を受けている訳でもないこちらの息までもがあがっていく。

 彼女のナカに指を突き立てたまま動かさず、落ち着くのをしばらく待つ。
 頭の隅には、このまま彼女を達するまで一気に攻め立てて快感に溺れさせるとどうなるのだろうというイケナイ考えを抱きはしたのだが、流石にそれを行動に移すのは思い止まった。

 可哀想とかそういう事ではなくて。
 余韻にすら身体をひくつかせる愛羽さんの、快感に溺れまいと抗う姿を、もうすこし見てみたいからだ。

 しかしこんな私でも一応、心配などはする。

「大丈夫ですか、愛羽さん」

 だって、予想以上に滑りが良かったソコがあっさりと指を受け入れ、全てとは言わないものの第二関節を越える所までが入ったのだ。
 いつも最初はゆっくり進めていくのに今日は勢い余ってずっぽりやってしまったので、眺めを愉しむ一方心配はしている。

 声を掛ければ、うっすらと瞼を開き、こちらに向く目が動いた。
 なんとなく、だが……そこには反抗的な光がちらついている気がする。

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「……覚えてなさいよ」

 愛羽さんの口から出たそんな言葉を聞けば、先程見えた光は気のせいでも見間違いでも何でもなかったのか、と妙に納得する自分がいる。
 そして、愛羽さんの中にまだ反抗する余裕があるのだ、と、愉しむように判断している自分もいた。

「めちゃくちゃにしていいって言ったけど……今のは急すぎるでしょ……!」

 身体の中に、私の指を飲み込んでいる状態で、よく、私へそんな文句を投げられるなぁと感心する。やはりこんな状況でも愛羽さんは、負けず嫌いの血が騒いで仕方ないらしい。
 私は彼女を見下ろしたまま、ニヤと口元を歪めた。

「そういうのが、愛羽さんも、興奮したりするんじゃないですか?」

 反抗的だった彼女の目が、一瞬。ほんの一瞬だけ、怯んだ。
 だから、そこに付け込むように、さらに言い募る。

「こんなに、ココはぐちゃぐちゃなのに?」

 言葉に合わせて、ナカの指を蠢かせば卑猥にも音が立つ。どれほどに潤っているのかを教えてくれる音は否応なしに彼女の耳へ届くうえ、音を立てるための指の動きであっても、やはり、動かされたらそれなりに快感は生じてしまうらしい。
 喉の奥で愛羽さんがうめくように声をあげて、下唇を噛み、顔を背けた。

「こんな音、立ててるのに?」

 ねぇ、愛羽さん。と私が問いかければ、彼女は噛みしめていた唇を仕方なく解放し快感の吐息を吐く。
 声を堪える為に詰めていた呼吸も、いずれはやはり限界を迎え、ああして酸素を求めなければならない。それは人間の身体の構造システム上仕方のない事なのだ。が、愛羽さんにしてみれば、息をすると声が漏れてしまうから、出来れば、出来るだけ呼吸を堪えたいらしい。

 苦しいけど、息をしたくない。
 酸素が欲しいけど、声は出したくない。

 葛藤で震える呼吸や零れるささやかな甘声に、どうしようもなく、興奮する。
 本当に、今日の私は、狂っていると言ってもいいと思う。

 彼女を虐め、辱め、快感に打ち震え、抵抗心と葛藤している様、そして、快感が勝ってしまう瞬間を眺めては、悦びを感じている。

 本当に、彼女の全てを独り占めしたくて、狂っている。

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「……んっ、ぁ、……やぁっ」

 愛羽さんが言い返す事もできなくなってから、だいぶ、時は経った。
 けれど、私は、彼女のナカに入れた指で、彼女から卑猥な音を引き出しては聞かせるという行為を止められずにいる。

 これが、彼女に興奮を与える行為だと、察知したからだ。

 確かに、ナカで指を蠢かせば、当然快感は生じる。
 けれど、それだけではなく。
 耳に届く音で、自分がどれ程愛液を溢れさせているのかを理解してしまうことで、愛羽さんの羞恥心が刺激されて、更に興奮を呼び起こしているらしい。

 現に、唇を引き結び喉の奥で嬌声を堪えていた時とは異なり、徐々にだが、彼女は声を零すようになってきている。

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「……も、いじ……わる、しないで……」

 なんとか嬌声を抑えて、それだけを言った愛羽さんを見遣ると、私はふっと笑った。
 その笑顔を見て、愛羽さんの瞳が焦りを抱いたのが分かった。

 うん。彼女はよく私の事を理解してくれてる。

「それって……もっと可愛がって欲しいって事であってますよね」

 疑問符を語尾につけない問いかけ。
 うーん、疑問符がついていないなら問い掛けではなくて、”声掛け”くらいなのだろうか?

 どうでもいい事を考えながら私は、彼女の体内から指を引き抜き、その拍子に生まれた快感に震えている彼女の手首を握った。

「……え?」

 快感に蕩けた彼女の口調ではえ? というよりは、へ? という発音に近かったかもしれない。
 へにゃへにゃになっていてかわいいなぁ。私は愛羽さんに、にこりと笑いかける。

「起き上がってください」

 それは私からのお願いだったけれど、愛羽さんにとっては命令に聞こえたかもしれなかった。

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