※ 隣恋Ⅲ~あなたを独占したいんです~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
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どうしよう……なんで……こんな。
戸惑ったように。
信じられないように。
彼女は潤んだ瞳で、私に縋った。
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~ あなたを独占したいんです 4 ~
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愛羽さんの両脚のストッキングには、大きく穴が開いている。
私が引き裂いて開けた穴。
それらを見下ろしながら、少しの罪悪感と、達成感と、大きな加虐心と充足感がせめぎ合う心に戸惑う。
その証拠に、まだほとんど動いていないのに、呼吸が軽く乱れていて、更に私は戸惑った。
今更ながらに、こんな事を恋人にしていいのかと罪悪感が大きくなりそうになる。
そんな時だった。
「……雀ちゃん……どうしよ……」
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ほとほと困ったという声色で、縋るよう手を伸ばしてきたのはもちろん、愛羽さん。
はっとして視線を脚から移しそちらを見れば、眉尻を下げて潤ませた瞳をこちらに向ける彼女がいる。
伸ばされてきた手を受け取って指を絡めると私は彼女に引き寄せられて、そのまま仰向けの身体へ覆い被さり身を寄せた。
彼女の両脇に肘をつき温かな身体に寄り添うと、様々な感情が鬩ぎ合い戸惑っていた心が、恋人の体温で少し落ち着く。
「……雀ちゃん……」
困ったように私の名前を呼ぶ彼女の息は上がっている。
妙だ。
まぁ確かに、何もしていない訳ではないから呼吸が乱れるのも頷ける。でも、まだそこまでナニをした訳でもない。愛羽さんの息があがるには、ちょっと早すぎやしないかと思ってしまう。
だから、妙だと感じたのだ。
呼びかけてきた彼女へ更に言葉を紡ぐよう首を傾げて先を促すと、コク、と喉を鳴らしたあと、愛羽さんは素直に口を開いた。
「わたし……へんたいかも……」
「へ?」
私は愛羽さんの言う「へんたい」の言葉の頭を取って反応した訳ではない。
彼女の口から突拍子もない、予想もしなかったキーワードが出たせいで、つい、私の口からも妙な音が出たのだ。
だって、いきなり……へんたい、って……。
さっきまで私に向けてその言葉をぶつけてたはずなのに、自分のことをそう言うなんてどうしたんだ?
目を瞬かせて続きを待っていると、
「両足とも破かれて……、2回目の時、特に……ドキドキしちゃって……変態かも……」
今もドキドキ止まらなくて、と困ったように教えてくれた愛羽さん。
――え。それ、ちょっと、可愛過ぎやしないか。
間違いなく、絶対に、可愛いと思うんだが?
一体どうしてやればいいんだ。むしろ私がどうすればいいんだ。
こんな可愛い報告を受けて、正気を保っていられるか怪しいぞ。
恋人の魅力におののいている私にも気付かないのか、愛羽さんは自分の胸元へ私を抱き込む。
彼女にしてみれば、思いも寄らず昂ってしまった自身に戸惑い、何かに縋りたい心地だったのかもしれない。
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抱き寄せられるまま彼女の胸へ耳があたれば、本当に、心音が速い。
そんな風にこちらの非常識的行動に翻弄されている彼女を、目で、耳で、感じれば、なんとも言えない満足感が私を満たしてゆく。
私を抱き締める愛羽さんの腕の力が緩まれば、するりとそこから抜け出した身体を起こして、彼女を見下ろす。
「……可愛い、愛羽さん」
「かわいく、ない……」
いつも通りの言い返し。
この返しをしてくるという事は、まだ、彼女の頭には理性が残っている。
それでは、駄目だ。
もっと、乱れて。もっと、ドロドロになって欲しい。
ストッキングを破られてここまで動揺や興奮を抱いている彼女を、もっと私の手で染めてしまいたい。
私が彼女の全てを支配するようなセックスが、今はしたい。
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彼女と絡め合って握っていた手を解き、愛羽さんの下半身へと伸ばす。
はじめに腰元へ触れ、そのまま、スカートを辿り、破ったストッキングへと触れた。
つ……と、指先がストッキングの破れていない部分から、穴の開いた部分へ這い、素肌に触れる。
その瞬間に、愛羽さんの口からは「ん」と声が漏れ、私の口元は意地悪に歪んだ。
「もっと、破いて欲しいとか思ってますか?」
「ちがっ……」
即座に言い返すものの、愛羽さんが先程上げた声は蕩けた響きが含まれていた事に違いはなくて。
にぃと笑った私はストッキングの穴に指を引っ掛けると、力を込めた。すでに穴の開いたストッキングの耐久値など、ないに等しいもので、ビビビ、と音を立てて穴は大きく口を開く。
「っ待……って」
「嫌です」
どうしてそこで言葉を詰まらせたのか。
どうしてその瞳は揺れているのか。
それはやはり、どこかでこの状況に興奮を抱いているからだと思えて仕方がない。だから、即座に言い返し、反対の脚のストッキングも破いて、その穴から手を差し込んだ。
つるりとした彼女の肌は、撫でていて気持ちがいい。
ずっと触れていたくなるけれど、今はやはり、彼女の脚を性感帯として機能させるように、羽で触れるように撫でなければならない。
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柔らかく指を触れさせていけば、愛羽さんの瞳はさらに揺れ、彼女の薄く開いた唇から短く息が漏れた。
「こんなふうに破られて、気持ちいいんですか」
「ち、ちがうもんっ」
赤い顔で、潤んだ瞳で、蕩けた声で反抗する彼女。
その言葉はなんとか奮い立たせた理性で紡いでいるだけで、本心ではなかろう。
だからこそ、言い返す愛羽さんは、私の手が脚の間に触れた瞬間、小さくもはっきりと喘ぐのだ。
「……、なんです?」
愛羽さんからあがった嬌声に、意地悪な笑みを見せる私は本当に性格が悪い。
さらに、追い込むみたいに、彼女の秘所を下着とストッキングの上から撫でつけるのも、ますます性格が悪いと思う。
そんな事をされて、手の甲で口元を押さえる愛羽さんは声が出せないのか、出さないのか、出したくないのか、ふるふる小さく首を横に振っているが……。彼女を見下ろしてゾクゾクと背筋に快感を走らせている自分は呆れる程に意地悪だ。
「なにか、今、聞こえたんですけど」
ぎゅっと目を瞑り、また、首を振る愛羽さん。
ああ、もう、かわいい。
可愛くて堪らない。
虐めたい気持ちが前に出過ぎて、彼女の蕾があるだろう場所を私は親指でぐっと押さえつける。
「んやっ」
思わず、漏れた声はやはり可愛い。
押さえる口の端から漏れる声にほくそ笑みながら、でも、まだ足りなくて。更に聞きたくて。
引っかくように同じ部分を刺激する。
「ん、んんっ……」
唇を引き結び、声を漏らさないよう努める愛羽さんからの嬌声は、極上の音で私の鼓膜を震わせる。
もう、可愛過ぎて、ほんっと……堪んない。
「かわいい……」
「……ん、は、ぁっ、可愛、くな……ぃっ」
「愛羽さん、可愛い」
言い返す愛羽さんの秘所を刺激すればする程に、彼女の呼吸は余計に乱れ、いやいやをするように首を振った。
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私は彼女を呼びながら、一旦、指を止める。
「ねぇ、愛羽さん?」
新たな刺激はないものの、彼女の身体には今までの刺激による快感の余韻があるのだろう。
肩で息をしてながら、そこには微かに甘声が纏わりついていた。
しかしその甘声も、呼吸の度に小さくなる。治まってゆく。
もっと聞きたい。聞かせて欲しいと思う私の意思とは裏腹なそれを、再び引き起こしたい願望が沸々と煮立ってゆく。
だから。
「ココ、破かれたら、愛羽さんはどんな気持ちですか」
彼女の秘所に人差し指をぴたりと当て、唇を吊り上げる。
こちらを見上げる瞳はふるふると揺れていて、可愛くて仕方ない。
そうやって揺れるだけでも可愛いのに、うるうるで、普段以上に色っぽいから堪らない。
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こちらの質問に、愛羽さんは回答の様子を見せない。が、まぁ、それに関してはそこまで期待してなかったから、いい。
答えてくれたら嬉しいし、絶対滅茶苦茶興奮したろうなと思うけど、それがなくても私の行動は決まっていたし。
私は彼女に、ストッキングを破ってもいいのか、とは、もう、聞かない。
もう、決定事項だから。
破っていいさ。既に伝線してたんだ。こんなに興奮して悦んでるんだ。
悪魔の囁きに従って、私は脚の付け根あたりのストッキングを浮かせて指をかけた。
それだけで、愛羽さんは何をされるのか察したようで、ぱっと首をもたげて下半身を見遣る。
その視線には、ほんの僅かながら期待が見てとれて、次の瞬間私は迷う事無く爪を立て引き裂いた。
「……っす、ずめちゃ……っ」
私の名を呼ぶ声を聞けば、心が震えた。
たまらない。
こんなひどい事をされているのにも関わらず、貴女の声には期待と興奮と快感への罪悪感が綯い交ぜになっている。
ロクな愛撫も、準備も、していないことは理解しているけれど。
それでも、下着に出来ている染みで、彼女が濡れていることは察する。
「大好きですよ、愛羽さん」
言うが早く私は下着の脇から指を滑り込ませ、愛羽さんの中へと突き立てた。
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