隣恋Ⅲ~あなたを独占したいんです~ 11話


※ 隣恋Ⅲ~あなたを独占したいんです~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※

※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※


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 どうして攻める側の私の息が乱れているのか、理解に苦しむけれど……。

 この人を眺めているだけで、そうなってしまうのだから。

 仕方がない。

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~ あなたを独占したいんです 11 ~

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 余裕がない。
 自分でもそれがはっきりとわかるくらいに、愛羽さんのナカをかき回す指が乱暴だ。

 けれど、そんな行為にすら、このひとは声をあげて、快感に顔を、身体を、染めている。
 シーツを掴んで耐えているけれど時折、私を求めるように彼女の手がこちらに伸ばされて、縋るように私をひっかいてくる。

「……ン、やぁっ、だ、め……っ」
「駄目なんかじゃないでしょう?」

 彼女の言葉を否定してやると、そんな私を否定しているのか、愛羽さんは首を横に振った。
 その首の振り方はいつも綺麗にまとめている長髪も乱れるくらいに、もう……必死で、可愛くて、仕方がない。

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「……けど駄目なら」

 嬌声をあげる愛羽さんの肌はしっとりとしていて、手で触れればはり付くようだ。
 感触を楽しむ意地悪な笑みが、今の私の顔にはあるんだろうな、と簡単に予想出来てしまうけれども、それを隠しも、正もせず、私は続けて言う。

「もう、止めましょうか?」

 だめと何度も言うならば、終わろうか?
 この行為を今止めるだなんて、できるはずもないのに。
 それを一番理解できているのは私だけれど。

 意地悪でこうして言ってやったあとの反応が見たくて、ついつい心にもない提案をしてしまう。

「……っやぁ……!」

 あぁ……ほら、その顔。

「……やめちゃ……だ、めっ」

 泣きそうで、切なくて、必死で。
 それでいて色香にまみれたその顔。

 そんな愛羽さんが私に縋ってくるのだから……中毒者のようにいつも意地悪をしてしまうんだ。

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「分かってますよ」

 止めたりしませんから。と告げて、ナカの指をざらつく上壁に擦りつける。

 ――元々、やめる気もないし。

「ッは……ア……!」

 ――待てって言われても、無理だし。

 背を反らして、与えられた快感に声をあげる彼女の姿を目に焼き付けてから、胸元の白い肌へ吸い付く。
 きつく吸い上げて痕を残せば、白い肌へ映える紅い華にうっとりする。

 いくつか華を咲かせて、最後に華たちを舐めてやると、私の中に充足感が満ちてくる。

 愛羽さんにこういう事をできるのは私だけ。

 私だけのもの。

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 はっ、はっ、と短く呼吸を繰り返す彼女。
 指はもうふやけきっている。

 ナカからは蜜を多量に溢れさせているのは覗かなくてもわかるし、蕾は真っ赤に充血していて、そこを吸い上げたら、簡単にイッてしまうだろう。

 けど……終わらせたくない、この時間。

 いつまでもこんな事を続けていたら、彼女が体力の限界にきて、気を失ってしまうだろう。
 だから、そろそろイかせてあげて、終わりにしなければいけない。
 頭では理解できているのだけど、愛撫を続けて、愛羽さんの声が上擦ってきたら、私は指の動きを緩めてしまうのだ。

 もうすでに、愛羽さんの身体は限界に近くて、がくがくと震えているのに。

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「……ぅ、ずめ、ちゃ……」

 ほら、もう、呂律も回っていない。
 私の名前すら、ろくに言えないのだ。

 なのに、私は終わらせたくないと身勝手を考えてしまう。

 愛羽さんを支配して独占しているこの時間が永遠に続けばどれほどいいかと願い、また、指を緩めてしまうのだ。

「ぁっ、は……ん、く、……雀……ちゃ……」

 目尻から涙を流して、こちらに縋る視線を送ってきた愛羽さん。
 その視線と表情にゾクリとして、思わず、息が忙しなく繰り返されている私の口からも、微かに甘声が漏れた。

 色香、とその言葉で片付けてしまえるような代物ではない。
 それほどに、私をそそって仕方のないこの人の手が、ゆるりと、動いた。

「……いき、たい……」

 ぽろ、と涙を零れさせながら言う愛羽さんの手が向かったのは……己の秘所。
 赤く充血しきった蕾へその細指をあてがい、くり、と押し転がした。

「んんんっ」

 たったそれだけの刺激。
 しかも、自分で与えたその刺激に、愛羽さんの背はのけぞり、身体はびく、と跳ねる。

 ナカはきゅっと締まって、私に気持ちがいいと伝えてくる。

 ひくひくと指を奥へ引き込む動きがいっそう激しくなってきた。
 冷静にそれを感じて観察しようとしている自分と、愛羽さんの痴態に軽く動揺している自分が、いる。

 ――だって、あの、愛羽さんが自分で、……自分のを。

 知らず知らずのうちに、息が乱れて、多分、食い入るように彼女の顔を見下ろしていたんだと思う。
 フイと愛羽さんが横を向きながら片手で口元を隠した。

「み……ないで」

 ……そんな。
 可愛いことを言われて、見ないでいられる人間が、どこに居るのか。

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 すぐにでも、愛羽さんの口元を覆い隠してしまっている片手を取り払ってしまいたいけれど、体勢的にそうもいかない。

 私の片手は、愛羽さんのナカに。もう片手は自分の身体を支えるためにベッドについている。

 みたい。
 愛羽さんの顔、見たいのに。
 恥ずかしがって、見せてもらえない。

 ――愛羽さん……。

「見せて。手、どけて」

 焦れた声に、自分でも驚く。
 抱いている側の私がこんなにも愛羽さんを求めて余裕が無くなるなんて。

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 顔を横に向けたまま、愛羽さんがチラと目の端で私を覗く。けど、すぐに視線は逸らされて「やだ」と返ってきた。

 まぁ……ふつうに考えてそうだろうけど。
 でも私は見たいんだ。

「見せて」
「……い、かせてくれたら……手、どける……」

 あまりに私がしつこくて、焦れていて、追い詰められているように感じたのかもしれない。言い逃れるために提示されたその案。
 確かに、愛羽さんのナカはもうぐちゅぐちゅで、ひくひくで、大変なことになっている。
 さっきから達してもおかしくないのに、私がその寸前で刺激を弱めてイカせてあげてないだけ。
 だから愛羽さんはきっとつらいんだ。

 けど私は今、貴女の表情が見たい。

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 だったら話は早い。
 そろそろ本当にイカせてあげなければと思っていた所だし、イカせてくれたら手をどけると提案したのは愛羽さんだ。

 私はゆっくりと、一番奥まで指を埋め込んだ。

「……ッア……お、く……っ!?」

 てっきりもう全て指が入っていると思っていたのかもしれない。愛羽さんはすこし驚いたような声で喘ぎ、腰を引いて逃げた。

 中指の先端で触れることができる最奥の壁をコツコツとノックする。
 やはりナカの感覚というのは分かるものなのか、愛羽さんは軽く震えながら「おく……やぁ……」などと蕩けた声で訴えながらきゅっと目を閉じた。

 それでもやはり、口元には手があてがわれていて、表情すべてを窺う事がかなわない。
 たぶん、その手の陰では唇がわなわなとふるえているのだろうに。
 きっとそれは堪らなくかわいいだろうに。

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「愛羽」

 ここぞと言うとき。
 行為の時だけ、呼び捨てるその名前。

 私が意図的にしていることを、彼女は知ってか知らずか、いい反応をしてくれる。

 名を呼べば、その瞳は驚いたように見開かれて、揺れる。
 ナカはきゅうっと私の指を締め付ける。

「あいは?」

 声色を柔らかくして、もう一度口にすれば、愛羽さんは眉を寄せて切なげにしながら、私の指をきつく、きつく締め付けた。

「なんで……っ、いまっ……!」

 普段は呼び捨てになんかしないくせに!
 さっきまで「さん」付けで呼んでたくせに!

 なんて考えが聞こえてきそうな瞳が、私を睨んでくる。

「ン、んんっ……卑怯っ、ぁ、ぁあっ」

 卑怯で結構。

 セックスで耳が重大な役割を担っている事くらい、知っている。
 利用しないでどうするのか。

 普段との差を演出して、何が悪いのか。

 私は貴女をイかせたいだけだ。

「愛羽、イって?」

 睨む目が、その言葉を聞けば蕩けて、彼女のナカがギュウといっそう締まった。

 数回、最奥を指先で押すように刺激すれば、愛羽さんは大きく身体を震わせ、上擦る嬌声をあげ、気をやった。

 びく、ビクッ、と幾度も跳ねる身体にうっとりとして、その光景を私は目に焼き付けた。

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