※ 隣恋Ⅲ~ブラジャーの日 後日談~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
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切なくて甘くて苦いカオ。
もっと、わたしによく見せて?
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~ ブラジャーの日・後日談(2019年加筆修正版) 16 ~
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口でするのとは違って、彼女の表情を見たまま出来るのがいい。
まず、そう思ってしまったのはわたしがサディストだから?
そんな考えが頭を過ぎるも、すぐさまに目の前の彼女へと思考は奪われて。
声も上げられないくらいなのか、顎を反らして、きつくシーツを握り締めるその手がまた、色っぽくも可愛い。
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「ちょっと、急すぎた?」
問いかけながらも、彼女の内壁を指の腹で擦ることは忘れない。
わたしの口元が笑んでいるのは、やはり、サディストの気があるからか。
潤滑油となる愛液が十分に溢れるそこは、すんなりとわたしの指一本を根元まで咥え込んだ。これならば、すぐに二本目を追加しても大丈夫なのでは、と思うけれど、そこはじっくりいきたい。
滑りの良さと、入口の狭さは、また別物だから。
「……ぁ、……は、……ぁ……っ」
はくはくと口を開閉させている雀ちゃんは、身体を貫かれた快感を逃がしきれないでいる。
ああ、どうしよう。
雀ちゃんをもっと、もっと、虐めてしまいたい。
まったくどうしてそんなに、可愛いのか。
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「……っは、……ぅ」
快感が言葉に成ならない音となって彼女の口から漏れ始めた。
その様子に目を細め、「可愛い」と褒めれば、何かを言い返そうとする雀ちゃん。けれど、許さない。
どうせ、可愛い訳ないでしょう、とか否定の言葉が出てくるだけなのだ。まったく誰に似てしまったのか。
褒め言葉を否定する癖なんか、似なくていいのに。
わたしはそんな事を考えながら彼女の中へと差し込んだ指をゆっくりと腹側へと押し付けるようにしてざらつく内壁を擦った。
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「ひ、ぁ……!」
雀ちゃんの口から出たのは、狙い通り、褒め言葉を否定する言葉ではなくて、嬌声。
上擦って、余裕がなくて、自制の効かない声。
普段、どちらかと言えばクールな部類に入るタイプの彼女から、こんな声を、痴態を引き出せるのが自分なのだと考えれば考える程、悦に入る。
「ねぇ、もっと。もっと雀ちゃんの事気持ち良くしてあげたい」
「っ、じゅ……ぶん……っんんぁ……ッ」
十分だなんて嘘でしょう?
まだまだ、足りてない。
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もうこれ以上は無理だとわたしへ縋るような視線を送ってくる雀ちゃんに、クスリと笑みを返す。
彼女の目から見たわたしの笑顔はどんなものだろう。
だぶん、とっても、意地悪な顔をしている。
ニンマリと笑う自分の表情を想像しながら、中指をぬぷ……と引き抜く。
雀ちゃんのナカはわたしの指を逃がさないとでも言っているようにうねりながら中指を引き留めたが、逆らってぬめる指を完全に引き抜き、人差し指を添える。
体内から圧迫感や異物感が消え失せたのだろう。どこかほっとした様子で浅く息を繰り返して自分を落ち着けようとしている雀ちゃんだが……。
――落ち着く暇なんて、あげない。
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「ん」
雀ちゃんの声が短く上がったのは、わたしの二本指が入口へあてがわれたから。
瞬間的に口を引き結んだ様子の彼女に、やっぱり湧き上がるのは加虐心。
この指を一気に突き立てたらどうなるのかしら。
凶悪な疑問が浮かんでくる。
けれど、それを実行するには好意が邪魔をする。
苛め尽してしまいたいけれど、大好きなこの子にそんなことは出来ない。
泣いている姿は見たくない。
鳴かせたいとは思うけれど。
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わたしはひとつ深呼吸をして、自分を落ち着けた。
ゆっくり。ゆっくり。
痛いことはしない。
優しく、やさしく、いじめるの。
改めて、指針を定めたわたしは、あてがっていた指を進行させた。
少し力を加えるだけで、入口を割り、つぷん、と入り込む二本の指先。
一本の時はほとんど抵抗感もなく入ったけれど、今度はそうもいかない。
抱かれ慣れていない身体は、指二本の幅でも、締め付けを感じさせた。
先程よりも本数を増やしたせいで、雀ちゃんが感じる苦痛は確実に存在感を増しているだろう。
わたしが指に感じる圧迫感も、大きくなっている。それど同時に抵抗感も僅かだけど増えている。
「いたい……?」
「ぃ、たくは、ない、ですけど……」
は……は……、と浅い呼吸を繰り返す雀ちゃんの表情を窺いながら、わたしは押し進める。
指の先っぽから、根本へ、じわりじわりと温もりに包まれてゆく感触は、正直言って、きもちいい。
痛くはないが平気ではない、と言った具合の雀ちゃんには申し訳ないんだけど、ほんと、あったかくて、きもちいい。
わたしの指が特別冷たく、雀ちゃんの体内が温かく心地良いという訳ではなくて、なんていうか……、好きなひとの内部だから触れていて気持ちいいし、感触も気持ちいいし、今現在世界中で唯一人侵入を許された存在なのだと改めて考えるだけで、気持ちいい。
様々な”きもちいい”を感じつつも、相手の様子を窺い、進めていく指。
やっと、第一関節を越え、第二関節に辿り着く途中くらいから、雀ちゃんの表情が、「あ……」と、切なそうに耐えるように変化した。
異物感や圧迫感に耐える。それがほぼ支配していた表情が緩み、どこからともなく色気が、漂い始めた。
そういった変化全てを目にしていたくて凝視したまま、更に指を進める。
一秒につき、1センチくらいの進み具合だろうか。
ゆっくり、ゆっくり。
滑り、うねる、彼女の中をじりじりと進む。
奥へ奥へと進ませる指に合わせて雀ちゃんの眉がきゅうと寄せられ、シーツを握る手にも力がこもってゆく。
「……っ、ぃは、さん……っ」
縋るように名前を呼ぶ理由は、分かっている。
ゆっくりゆっくり挿入するこの方法の効果はまず苦痛の軽減。そして、慣れてきた頃には別の効力を発揮し始めるこの動き。
じっくりと進み、焦らしに焦らすやり方は、雀ちゃんがいつもしているのだ。
だから、こうされると、どんな感覚を与えられるのかも知っている。
ググッと押し入ってきて、衝撃冷めやらぬ内からガクガク揺すられるような男の人とのえっちと違って、雀ちゃんは痛みや圧迫感の調整もしてくれる。
お手本にするには最高のひとなのだ。
特に、抱かれ慣れていない雀ちゃんにはもってこいだと思う。
でも、ただただ優しいえっちをしたい訳ではない。
今、わたしは彼女を、いじめたいのだ。
痛いことはしたくない。でも、いじめたい。
そんな我儘を、わたしは押し通そうとしているのだ。
「なぁに?」
わざとらしく、名前を呼ばれたからといった風体で小首を傾げて、ナカへ埋める指の動きを止める。
すると、やはり、わたしの狙った通り。
雀ちゃんの腰は物欲しそうに揺れ始めた。
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なぁに、と問いかけた。
すると返されたのは、焦れた視線だけで、声は無い。
切なげな表情で、腰を僅かに揺らしながら、明らかに求めている様子は、たまらない。少なくとも、わたしの興奮を増長させるには、十分事足りる。
「言わなきゃ、抜いちゃうけど?」
愛液に溢れるナカから指を抜く気なんてさらさら無い。けれど、脅迫の為には心にも無い事だって言う。
そのくらいには、彼女の乱れた姿に興奮している。
現に、わたしの呼吸は僅かに平常より速いし、触らなくても、見なくても、自分の秘所が涙を零していることが分かる。
そのくらいには、強く彼女を、求めている。
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「や……だ、……っ」
「何が嫌なの?」
震える息で小さく告げる彼女に、潤んだ瞳で見上げられる。
それだけでわたしの身体は、何も入れられてないのにきゅうと膣をうねらせる。
触らずにして、わたしを感じさせられるだなんて。
「……抜……いちゃ、い、やです……っ」
ゾク、と背中を快感が這ってその後を熱が追いかけるように覆ってゆく。
わたしの体温が勝手に急上昇して、息が上がった。
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もし。
もしも、の話だけど。
雀ちゃんとわたしが逆の立場なら、多分。
わたしがあんな風に言った直後に、雀ちゃんは指を最奥まで突き立てて、うっとりしたようにわたしを見下ろしながら、可愛いとか連呼しながらわたしを高みまで導いてくれるだろう。
だぶん、そうだ。
彼女は、優しいから。
でも。
わたしは、優しくなくて、意地悪だから。
もっと、貴女のその表情、見ていたいのよね。
快感を欲して焦がれて、切なくて甘くて苦いカオ。
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