隣恋Ⅲ~ブラジャーの日 後日談~ 11話


※ 隣恋Ⅲ~ブラジャーの日 後日談~ は成人向け作品です ※
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※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※


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 ねぇ……雀ちゃん。

 どんな表情で、そのたまらなく可愛い声を出しているの?

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~ ブラジャーの日・後日談(2019年加筆修正版) 11 ~

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 ハッキリと宣言したのが功を奏したようで、観念した雀ちゃんは額を枕に押し付けて、耐えている。
 わたしの攻撃、ならぬ、口撃に。

 やっぱり、この雀ちゃん、わたしに負けず劣らず、感じやすい体質なのだと思う。

 背後からパジャマを剥ぎ取り、上半身裸で、下半身にショーツのみ。
 そんな姿の彼女の背中へのしかかった状態で、綺麗な背のラインをゆっくりと舌で撫でていく。

 ――背中の窪んだラインって……なんでこうも色っぽいのかしら。

 思わず触れたくなるし、舐めたくなる。
 他に愛撫の方法があるのならば、それも試したくなるくらい、この背骨に沿った窪みは魅力的。

 しかも、元バスケ部という彼女の体には無駄な脂肪がなくて、わたしなんかの体よりもずっと、このラインが綺麗。あと、若くて肌もつるつるで綺麗だし、ずっと触って……いや、撫で回していたくなる。

 そんなふうに、ただでさえ、触れていたいと思わせる雀ちゃんだが、その上、だ。
 彼女の口から漏れ出る声。
 歯を食いしばっているのに、その隙間から漏れ出てくる声が、どんどん甘さを増している事実を彼女はきっと理解していない。

 わたしのことを可愛い可愛いと言うけれど、こんないじらしく喘ぐ雀ちゃんの方が断然可愛いし、ものすごく、そそられる。
 聞けば聞くほど、もっと聞きたい、もっと喘がせたい、と思わせる甘声。

 媚薬みたいなそれを聞きながら、更に求めながら、わたしは雀ちゃんの肌に唇を押し付けては、熱く息を零すのだった。

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「気持ちいいなら、もっと声、出していいのよ?」

 枕に荒く息を吐く彼女に囁けば、首を横に振られる。
 たぶん、雀ちゃんは喘ぐ事自体に慣れていないから拒んでいるのだろう。
 抱かれる側に慣れているわたしでさえ、大きく喘ぐ行為に抵抗感があるくらいだもの。彼女にしてみれば、相当なものだと察する。

 が。

 先程も宣言した通り、わたしは彼女の可愛い声がもっと聞きたい。喘がせたい。

 ならば、その、”喘ぎ慣れている・喘ぎ慣れていないの次元”を壊してしまえばいい。ただそれだけのこと。
 平たく言うなら、”そんな事を考えられなくなるくらいに快感にまみれさせればいい”という所だ。

 わたしはうっすらと意地悪な笑みを浮かべて、彼女の綺麗な肌へと唇を押し当て、強く吸う。

「ッ、ぁっ……く」

 小さく、小さく、彼女が喘ぐ。
 その声の大きさに比例する程度の満足を得ながら、唇を離した肌を見下ろす。

 思惑通りに咲いた紅の華は、彼女の綺麗な肌によく映えた。

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 その綺麗な咲き様に、欲望は膨らむ。

 もっと華を散らしたくなって、続けざまに5つ程、彼女に華をプレゼントした。
 贈り物が終わる頃には、乱れきった呼吸の中には確かにあまい喘ぎ声が混在していて、わたしの脳に快感を返礼してくれる。

 背に咲いた華たちを見つめてわたしはやはり、薄く笑む。

 ――どうしよう……癖になりそう。コレ。

 枕にしがみ付くように手をかけ、握り締め、荒い呼吸。そこに混じる快感の声と羞恥。
 こちらの心臓が走るには十分過ぎる程の光景に、今度はわたしの喉がごきゅり、と妙な音を立てる程だった。

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 指で華をなぞりながら、胸に広がる快感と満足感に震える。
 自らが咲かせた華さえ、彼女の肌に在ると思えば愛おしく、愛撫するよう舌を這わせた。

「んぁっ」

 紛れもない彼女の喘ぎ声に、ズクン、と腰が疼く。

 まるで、耳から入ったそれが鼓膜を震わせ、脳へ響き、快感神経全てを乗っ取ったような感触。

 病みつきになりそうなその現象をまた感じたくて、すべての華を舌で撫でると、たまらないといったふうに身体を捩らせつつ声をあげる雀ちゃん。

 こちらこそ、貴女が可愛いくて、たまらない。

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「ねぇ……なんでそんなに可愛いの」

 責めるように言ってしまうのは、こちらの快感までもを引き出す彼女の可愛い反応があるから。
 だって、そんなふうに可愛くされたら、もっともっと、苛めたくなってしまうじゃない。

「ン……ぁ、いはさ……が……っ」

 息も絶え絶え、か細い声で反論する雀ちゃんの言いたいことは、なんとなく、理解できた。
 だからこそ、わたしは彼女の背中に指を這わせる。

 触れるか触れないかギリギリの感覚で撫でられる行為が、どれほど気持ち良くて逃げたくなるものなのかは、よく知っている。

 見様見真似ではあるけれど、あながちやり方は違ってはないはず。
 指の腹の感覚だけを頼りに、彼女の背をフェザータッチでくすぐっていくと、思惑通りに跳ねる彼女の身体。

「わたしが悪いって言いたいのかしら?」

 小さく笑いを零しながら彼女を問い詰める。

 けれど、雀ちゃんはわたしの与える快感から逃れる事に必死で、こちらの質問に答える余裕はないみたい。

「ん、ゃ、……ぁっ」

 どうしよう。ほんと、かわいい。
 知らず知らずのうちに、わたしの息までもがあがってしまうくらいに、悩殺的な彼女の姿。

 跳ねる身体、荒い呼吸、熱をもつ肌、シーツを握る手。
 全てが可愛くて、6つ目、7つ目と彼女の背に増える華の数にわたしの興奮も現れていて。

 どうしようもないくらいに、心臓が脈打つ。

「ねぇ……雀ちゃん」

 その興奮よりも、さらに欲しいものが、ひとつある。

 さっきから、それはわたしの手の届かない所にあって、行為が進めば進むほどに、それが欲しくなる。

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「……ぁっ、んんっ」

 切羽詰まったその声。
 甘く響くその声。
 切なく香るその声。

 それを彩る荒い呼吸。

 それら全てを司る貴女のカオが見たい。

「雀ちゃんの顔、見せて?」

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