※ 隣恋Ⅲ~媚薬~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
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「こんなに近くで愛羽のよがる顔みるの初めてかな」
そう言う雀ちゃんの燃え上がる欲情の炎を、近くで、こんなにも長い時間見ていたのは初めてだった。
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~ 媚薬 20 ~
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雀ちゃんの胡坐の上にわたしが居る。この体勢だと、どうしても手の動きが制限されてしまうのに、不自由さを露さえ感じさせない彼女のテクニックは一体どこで磨かれたのか。
「愛羽、気、逸れてない?」
「ひ、ぁっ」
ちょっと気になっただけなのに。
ちょっと、考えてみただけなのに。
察知が早いし鋭い。
こちらに気を引き戻すように雀ちゃんはわたしのナカに埋め込んだ指を蠢かして、生じた快感に甘く声がでた。
腹部側の弱いところを的確に押さえてくる雀ちゃんの目は、すこしだけムスッとしている。
「愛羽は気持ちいい事だけ、考えてればいいんだよ」
ほら。と続けて言いながら、彼女は空いた手を秘所へ向かわせた。言わずもがな、その指が辿り着いたのは蕾。束の間、刺激を受けていなかったそこは敏感で、指が触れただけでビリリと快感が走った。
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「ちょ、ぅんっ……待、って……」
ゾクゾクする背筋。粟立つ項。
たまらず、彼女の瞳から視線を逸らし、腰を引き身体を丸めるように額を雀ちゃんの肩口に押し付ける。熱の籠った自分の呼吸を彼女の胸元へ吐きつけ、快感を抑え込もうと雀ちゃんの服を握りしめた。
「……あー……も、可愛い。そういう反応みてると、もっと苛めたくなる」
その呟く様子は、わたしに内容を伝えたいと思って喋っているのではなく、心情がぽろりと口から出たと表現した方が妥当だろう。
わたしの耳元で低く言う彼女の息が触れ、また、ぞわりと背中の肌が粟立った。
目を逸らすとやはり動きを止める指。機会とばかりにわたしは乱れた息を整える。
「ねぇ」
「ン、……な、に?」
「なんかもう、我慢できない。愛羽が可愛過ぎて……イかせてもいい?」
この、自信家な台詞。
いつでもわたしをイかせる事なんて容易いと暗に言っているようなもので、わたしはキュッと眉を寄せた。
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「駄目、って……言ったら?」
その自信に少しだけ、反抗心が芽生えた。ただほんのちょっと、彼女の思い通りにいかせたくなかっただけ。
自分の立場も状況もわきまえずに、だ。
「余計、イかせたくなった」
凶悪さを増したその声が耳に吹き込まれると、本能が「マズイ」と察知する。でも、もう遅くて、彼女は焚きつけられたようにわたしの蕾を摘まむ。
数分前に愛液に塗れていた蕾も、時間が経てば愛液も乾き、強い摩擦と圧が掛かる。
「ひっ……やぁっ、ん」
親指と人差し指の二本で挟まれた状態で、くりゅくりゅと捩るよう潰される。
わたしの口からは止まることなく嬌声が溢れ、身体は跳ねる。
自制の効かなくなった身体はびくびくと痙攣するように跳ねて、快感を処理しようとするけれど追いつかない。
「待っ、て……待って待って、やだぁっ」
「むり。待てない」
彼女の肩に押し付けていた頭をいやいやするように振るけれど、そんなもので解放してくれるほど彼女は甘くない。だって今も、わたしの蕾を虐めながら、同時にナカの指でわたしの弱い部分をぐいぐいと押してくる。
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強すぎる快感は時に拷問にもなる。
待って、と制止を何度かけても雀ちゃんは手を止めない。与えられ続ける快感がどんどん蓄積されて絶頂へ着実に向かう。
「やっぁ…! も、だめ、ぇ……っ」
金切り声に紙一重の声。それ程に雀ちゃんの愛撫は容赦なくて、逃げようもないし、堪らない。
脚はガクガク震えるし、彼女の上に座っているのも苦しいくらいで、いますぐベッドへ倒れ込みたい。
でも何故だかわたしの腕は雀ちゃんの首にしっかりしがみ付いていて、放せない。
「やばい……可愛い……」
そんなふうに、蕩けた小さな呟きを聞き逃したくなかったのかもしれない。
「だめ、や、ぅっん……あっ、ア……ッ!」
腰に溜まった快感が、弾けそうな気配を感じ取る。
さらに強くしがみつくと、小さく笑う雀ちゃん。
「も、イきそう?」
「ぅん、いっちゃう……やだっぁ、あ、アアッ!」
イクと言ったすぐ後だった。
雀ちゃんの指が内壁を強く押しては擦りあげ、反対の手が蕾を押し潰すようにおしつけられた。
きつく瞼を閉じればその裏が白くスパークする。
わたしの身体は自分の意志を関せずビク、ビク、と大きく痙攣して、ナカは雀ちゃんの指を放すまいとして、きゅうきゅう締め上げた。
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どれくらい時間がたったのか分からない。
3秒後か、1分後か。もしかしたら3分も5分も後かもしれない。
強張っていた身体からくたりと力が抜けて、耳元ではドッドッドッと血流の音が聞こえる。
「大丈夫?」
「……ん、なんとか……」
全身が痺れたような感覚に覆われているのは酸欠だろうか。息を整えながらぼんやりそんな事を考えていると、下腹部に違和感、というか刺激が。
「んぁっ……!?」
突如わたしを襲った快感は、雀ちゃんの指がナカから抜かれかけた事によって生じたものだった。
咄嗟に制止を掛けて、なんとか快感をやり過ごすわたしに、「この体勢、辛いと思って」と眉を下げた雀ちゃん。
どうやら、指を抜いて、ベッドへ寝かせてくれようとしたみたいだけど。
「やだ」
「え?」
「もうちょっと……抜かないで?」
すぐいなくなるのは……ちょっと寂しい。
わたしは雀ちゃんの首に絡めた腕で、きゅぅとしがみ付いた。
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