隣恋Ⅲ~湯にのぼせて~ 56話


※ 隣恋Ⅲ~湯にのぼせて~ は成人向け作品です ※
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※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※


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 真新しい下着。

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 ~ 湯にのぼせて 56 ~

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「あ、あ、せってなんか」

 何か言って誤魔化さなきゃ、と口にしたセリフがもう、明らかに焦っている。
 だって、彼女の燃え上がる炎を宿した瞳から焦点を、表情全体に移してみれば、口角をすこしだけ上げて、雀ちゃんらしからぬ少し冷たそうにも見える笑顔。

「そうかな?」

 首を傾げながら、鼻で笑う雀ちゃんはもう、完全なるスーパーS様だ。どうしよう。雀ちゃんの言葉を否定した今更ながら、焦る。

「あー、そっか。焦ってるんじゃなくて、さっさと欲しい訳だ?」

 わたし自らが誘って、下腹部にあてがっていた雀ちゃんの手が強めに押し付けられた。

「ッんぁ……っ、は……」

 身体が跳ねる程の快感。口を突いて出る嬌声。
 下腹部から腰の奥、更に背を通り頭まで走った電気に、脚がガクガクと揺れる。

「すごい反応。愛羽さん、やらし過ぎる」

 でもさ、と雀ちゃんが快感に歪めたわたしの顔へ視線をあてた。

「下着、脱いでくれないと」

 あてがっていた手を引いて、3本指を立てる雀ちゃん。その手の形は明らかに挿れるときのカタチで、わたしは恥ずかしさから視線を逸らした。

 Sっ気が強くなると、饒舌かつ、強気かつ、直接的な表現を多用するこの子の癖に免疫がなくて、時折こうして困る。

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「コレ、早く挿れて欲しいんでしょ?」

 ひらりと手を振る雀ちゃんの顔を睨むけれど、返されるのは余裕の笑み。

「自分から触らせてきたんだから、ねぇ?」

 そこまで欲しがったなら自分で下着を脱げ、と、わたしを見つめる視線に込める雀ちゃん。

 確かに…それはそうなんだけど。
 その手付きを見せられただけで、ジンと下腹部が痺れてしまう程に身体は欲しがっているんだけど、自分で下着を脱ぐというハードルはわたしにとって、かなり難易度が高い。

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 しかしここでまごついていたら、雀ちゃんが次になにを言い出すか分からない。
 もしかしたら、さらにすごい要求をされるかもしれない。だったら、今の内に自ら下着をとりさった方がいいだろう。

「……あっち、向いてて」
「やだ」

 そう言うとは思っていたけど、即答に口をへの字にする。

 兎にも角にも、とりあえずは、と体勢をかえる。
 雀ちゃんの右肩に左手を、左肩に右手をかけて、彼女の脚を跨ぐようにして畳に膝を着く。

 口元に薄く笑みをのせてニヤついている彼女の視線を感じながら、極力彼女の顔は見ないように、わたしは雀ちゃんの肩から手を外した。

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 上半身は裸だけど、下半身はなにも脱がされていない。
 スカートの裾から中へ手を入れて、下着の両サイドにある結び目を手探りでさがす。
 この状況で唯一の救いは、私がこの紐パンツを履いていること。
 これなら、両脚を抜く工程なく、結び目を解くだけで下着を取り去ることができるから、さほど、恥ずかしくはない。

 シュル、と布の擦れる音とともに紐の結び目を引く。
 すると、それまで余裕の笑みを浮かべていた雀ちゃんが、ピクリと眉を動かして、わたしを見上げた。
 そして数秒後、

「まさか、そうくるとは思わなかった」

 わたしの下着の形態を察したらしくて、彼女はスカートの中へ無遠慮に手を入れてわたしの手から、外した下着を掠め取った。

「ちょ!? 返してっ」

 スカートの外、明るみに出された下着に視線を落とす雀ちゃんの手から、それを奪い返す。

 なんでそんな、明るい所で濡れた下着をまじまじと見られなきゃいけないのよ。
 取り戻した下着を隠すよう背に回した。

「それ、新調したの?」

 怪訝な顔と、下着に関する質問に、わたしはギクリと固まった。

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