※ 隣恋Ⅲ~湯冷めた頃に~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
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~ 湯冷めた頃に 16 ~
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もうどちらのものかも分からなくなった唾液を引きながら、雀ちゃんがキスを解いた。
「ここ、座って」
示されたのは、浴槽の縁。
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わたしが自らその言葉に従うよりも早く、雀ちゃんの腕が両脇に滑り込んで上へと持ち上げる。抵抗するつもりもなかったけれど、そうされると抗う間もなく、わたしは浴槽の縁に腰掛けた。
雀ちゃんはわたしの正面へ陣取ると、膝に手をあてる。
それが脚を開いて、という合図だということは今まで重ねた体の回数で分かっているけれど、いつまで経ってもこの瞬間は恥ずかしい。
それに、ここはお風呂場だし、明るい。その条件は恥ずかしさを倍増させる。
渋るように見えたのか、雀ちゃんは両手で膝を強引に開く。
その強引さが、なんとも彼女の我慢の限界を示しているようで、求められる喜びにわたしの身体はジンと痺れた。
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お湯でしっとりと濡れそぼった茂みの奥を見透かすように視線を当てる雀ちゃん。今度はわたしが、上から彼女を見下ろす立場になっているけれど、脚を大きく開かされているせいでか、非常に心許ない。
上から見下ろす方が優位に立てる、なんて常識、ここでは通用しないのだ。
「……すげーやらしい……」
エコーのかかった声がわたしを詰って、消えていく。雀ちゃんは未だ視線をわたしのソコへあてたまま、微動だにしない。
あまりの恥ずかしさに堪らず、膝を閉じようと力を内側へ込めると、それ以上の力で、脚を開かれた。
「誰が閉じていいって言った?」
焼け付くようなジリジリと熱い視線をやっとソコから外して、わたしの顔を睨みつける彼女。
じゅん、と痺れを覚える下半身に、自分が真性のドMなのかと疑いたくなる。
慌てて胸中で「これはちがうチガウ」と頭を振るけれど、身体はどうにも誤魔化しようがなくて、内部から愛液が滲み出した。
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幸い、雀ちゃんの目はわたしの顔へ向いていたせいで、愛液が溢れた瞬間を目撃される事はなかったけれど、頬に熱が集まっていく。
強引に膝を開かれて、動くなと睨まれて、それで愛液が溢れただなんて、スキモノにも程がある。
赤くなったわたしを見上げていた雀ちゃんが、その目元の力を少しだけ逃がして笑う。
「そのまま、ちゃんと脚開いてたら気持ち良くしてあげるから。じっとしてて」
彼女が言う言葉は優しいものだけど、最後の一言だけは、言外に逆らうなよ、と含められていて、もしもわたしがそれに反した行動をとったらどうなってしまうのかと疑問が沸く。けれど、その答えを考えるまえに、雀ちゃんの焼け付く視線が戻ってきて、考え事をしている場合ではなくなった。
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膝頭に置かれていた右手が、わたしの左脚を擦りながらゆっくり、ゆっくりと近付いてくる。その終着点がどこなのかなんて、聞かなくても、言われなくても、分かってしまう。
だからこそ、胸のうちには期待と興奮がまるで風船を膨らますみたいに大きくなっていく。
今日何度目こう思ったか分からないけれど、やっぱり、ハシタナイ、と思ってしまう。
人間の三大欲求にも入っている性欲だから、本能で期待してしまうし、動きの緩慢な彼女の右手を待ち侘びてしまうのは仕方のない事ではないかとそう思ってしまうのだけれど、欲求に抗える理性というものを発達させてしまった人間の進化を恨む。
ついに、その手がわたしの茂みにさわりと触れた。
まるでその一本一本が愛しいみたいな触れ方に背中が震えそうになるけれど、ぐっと堪えて、静かに息を吐く。
だって、まだ、直接触れられた訳でもないのに、うなじがジリジリと痺れているだなんて、どうにもやっぱり、恥ずかしさが湧き上がるし、ハシタナイと思ってしまう。
早く、自分の理性が壊れて、崩れてしまえばいいのに、と、愛しい雀ちゃんの手を見つめながらそう願った。
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