※ 隣恋Ⅲ~過去 現在 未来。嫉妬~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
===============
~ 過去現在未来。嫉妬 57 ~
===============
「ちょ……も……ぅ」
「だぁめ。まだ付け足りない」
「だって」
===============
「愛、羽、さん」
そうわたしの名を呼ぶ声には、呼吸の乱れがみられる。焦りと押し殺した快感が滲み出ていて、今し方咲かせた紅華に、舌を這わせた。
そうすると軽く跳ねる脚が可愛くて、またさらに、華を咲かせたくなる。
紅く濃いものから、薄いものまで、脚部分だけで十は咲かせただろう。
「つ、けすぎ……っ」
歯を食いしばって言う雀ちゃんの膝裏を撫でれば、若干汗ばんでいる。つまりは、体温上昇がみられるのだ。
「気持ちい?」
雀ちゃんの苦情を躱して、尋ねてみる。
答えてはもらえなかったけれど、その無言に、肯定が含まれているのを感じ取って、わたしは口角を上げた。
===============
わたしの経験から言わせてもらえば、そろそろ、気持ち良くて、次のステップに進んで欲しい頃合い。
名残惜しいけれど、あと一つ華を咲かせたら、次へ移ろう。
「ここ、くすぐったい?」
脚の付け根に人差し指をあてる。窪みをそのままツゥ…と横になぞれば、喉の奥で殺しきれなかった嬌声に近いそれが零れ落ちた。
「ン…ぅんっ……」
彼女の声を聞くわたしまで興奮してしまう。呼吸に混ぜて、微かに声を漏らしたわたしは、たまらず、その脚の付け根へと唇を寄せた。
===============
「アッ……!」
――あぁ……もう……そんな反応されたら……。
キスマークを付けるだけにしようと思っていたのに。
彼女のそんな声を耳に入れられてしまうと我慢できなくなる。
脚の付け根、その窪みに合わせて舌を這わせた。
予想通りに跳ねる脚をベッドへと押さえつけて、舐めた肌の一部を強く吸う。
「は、ぁっ……ん、ぅッ……」
縛られたままの両手を口に押し当てて、声を堪えている。くぐもった雀ちゃんの声。
我慢するその姿にもそそられてしまうわたしは、どうも今日はSっ気が強いみたい。
一層強く吸ってから、肌を解放すると、一際紅い華が咲いていた。
===============
咲かせた華に満足したわたしは、痛い思いをさせてしまった肌を労わるように小さく舐めた。
当然、それが快感を生む行動ということは知っている。
「ンッ」
一瞬硬くなった脚に笑みつつ、わたしは彼女の両脚を跨いで膝をベッドについた。
まだ脱がせる気のない下着の際に唇を落としつつ、腰骨を舐める。
跳ねる身体が可愛いくて腰骨から少しずれた箇所にも華を咲かせておく。
一瞬、雀ちゃんを可愛いと思った数だけこの華を咲かせてみようかと浮かんだけれど、どう考えても彼女の全身を隙間なく紅華で埋め尽くしても足りないのでやめておく。
そのくらい彼女に惹かれ、入れ込んでいる事は自覚している。
===============
「は、ぁっ、ぁいはさん……っ」
「んぅ?」
腰骨から脇腹へと舌を這わせ、唇を押し付けていたところで、呼ばれる。
はだけたシャツをさらに広げつつも、久しぶりに雀ちゃんの顔へと視線を移したわたしの背中を、ゾクゾクとしたものが走り抜けた。
===============
上気した頬に、浅く呼吸を繰り返す薄く開いた唇。
汗ばんでいるのか、額に前髪が張り付いて、思わず手を伸ばしてわずらわしさを払ってあげたくなる。
何かに耐えるように片目を閉じていて、開いている方の瞳はまっすぐわたしを見つめ、訴えるような眼差しだ。
切なそうに寄せられた眉がより一層、その眼差しを強めている。
「……」
言葉が出なくて、何か言わなきゃと思えば思うほどに何を口にすればいいか分からなくなる。
やっとのことでごくりと生唾を飲み込んだわたしに、彼女はこう告げた。
「ぞくぞくして……おかしくなりそうです……」
===============
※本サイトの掲載内容の全てについて、事前の許諾なく無断で複製、複写、転載、転用、編集、改変、販売、送信、放送、配布、貸与、翻訳、変造などの二次利用を固く禁じます※
コメント