※ 隣恋Ⅲ~媚薬~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
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一体そんなもの、どこから手に入れてくるのかしら。
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~ 媚薬 1 ~
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わたしの家に、まーと、雀ちゃんを招いて、家呑みをしようということになって。
金曜日の夜、集まった。
わたしとまーが、仕事帰りにデパ地下に寄って適当に晩御飯とおつまみを買って。
雀ちゃんがお酒を用意してくれるというから、そっちは彼女に任せて。
3人での家呑みが、始まった。
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呑み始めて2時間くらい経った頃だろうか。
ちょっとテーブル周りに食べ終えた食器なんかが溢れていたから、じゃんけんで負けた人が軽く片付けようってまーが言いだして。
そういうのは言い出しっぺが負けるジンクスがあるはずなのに、わたしが負けて。
わたしがキッチンへ行ったら、二人がなにかコソコソしはじめた。
そんなに広くない部屋だから雰囲気でその類は察する事ができるけど、まぁ別にほっといてもいいかとアルコールに犯された頭でぼんやり考えたのが間違いだった。
いつもいつも、どうやったらそんな悪戯を思いつくのか。と思うようなイタズラをするまーが今回も、やらかした。
わたしのお酒の入ったグラスに、媚薬を忍び込ませたのだ。
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キッチンから帰ってきて、また談笑しながらお酒を再開してしばらくして。
気が付いた時、わたしは床に仰向けに寝転がっていた。
焦った表情で、焦った声を出す雀ちゃんの襟首をもって、引き寄せながら。
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「ちょ、待っ、愛羽さ……っ」
うるさい。
心の中でそう言い返してやりながら、わたしはそれを声に出す暇など惜しむように雀ちゃんの唇を奪った。
無理矢理わたしに引き寄せられる形の雀ちゃんは、寝転がったわたしの両脇に抵抗するように手を着いている。だから、雀ちゃんといっぱいキスしたいのに、彼女の抵抗によって唇同士はすぐに離れてしまう。
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抵抗する雀ちゃんを下から睨み上げると、一瞬、怯んだ彼女だけど、それどころではないのだという風体で他所へ視線を投げた。
「まっ、まーさん、ベランダから出て私の部屋行ってください鍵開いてますからっ」
「ええー、これからイイところじゃない。お気になさらず続けて続けて」
「じょっ、ッ冗談言ってる場合じゃないでしょガチでクスリ効いてるんだから早く行ってくださいよっ!」
何かを必死に言っている雀ちゃんだけど、何の話をしているのかがわたしには見当がつかなかった。
ていうか、わたしがここに居るのに、無視して他の人と話をしているのが、不愉快。
わたしは彼女の服の襟から、項へと手を移し変えて、ぐいとこちらに引き寄せた。
「ぅわっ!? ちょ待っむぐぅっ」
恋人の唇が欲しいのに、待つ必要なんかあるもんですか。
やはり心の中で言い返しながら、でも声に出す暇なんて惜しくて、問答無用で唇を奪った。
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それでもやっぱり、雀ちゃんが抵抗するもんだから、すぐに唇が離れてわたしのフラストレーションは貯まる。
思い通りにいかなくて、わたしは眼光鋭く彼女へと問いかけた。
「嫌なの?」
「え、や、嫌とかじゃなくて、……見てますし……」
忙しなく瞳が泳いだあと、小さな声でこの場に余った人物を指す。
雀ちゃんの視線を追うように見遣れば、そこにはわたしの上司の姿。
えらく、ニヤニヤした表情が、気に入らない。それ以前に、わたしと雀ちゃんのキスの妨げになっているというだけで、気に入らないのに。
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「真紀。あっち行って」
「なんでよ、見てるだけで邪魔しないから続けて続けて」
「駄目」
ピシャリと言って、壁を指差す。否、正しくは、雀ちゃんの部屋。
相変わらずニヤニヤした顔で、彼女は首を傾げる。
「行って欲しいの?」
「行ってほしい」
「どうして?」
そんなの、決まってる。
「雀ちゃんとえっちしたいから」
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ハッキリ告げると、まーは手を叩いて笑った後、「ごちそーさま」と自分の荷物を持ってベランダへ向かった。
わたし達の横を通り過ぎるときに、雀ちゃんの肩を叩いて「エッチしたいんだってさ、ガンバ!」と声をかけていた。
そんなことをされた側の雀ちゃんはというと、真っ赤な顔で恨めしそうに、「こうなること……予想していたでしょう」とまーに向かって言っている。
その言葉に返答はなかったけれど、笑い声が肯定を示していて、なんだか妙な会話が成立していた。
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「お風呂とか、好きに使っていいんでそっちで寝てくださいね」
「りょうかーい」
もともと、泊まる予定だったまーの手によって、ベランダのドアがカラカラカラと閉じられ、雀ちゃんがほっと息を吐いた。
なんでほっとしてるんだか。
これから始まるのに。
「ねぇ、雀ちゃん」
ベランダの戸の方を向いていた彼女の頬へと手を当てて、名を呼ぶ。
「えっちしよ?」
寝転がったまま見上げていた顔が、わたしの言葉でボンと火を噴いた。
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