※ 隣恋Ⅲ~湯にのぼせて~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
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意地悪な貴女の指。
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~ 湯にのぼせて 19 ~
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「もちろん」
言って、密着していた身体を離した彼女の顔を見て、満足と期待に僅かに鼓動が速まった。
――焚き付け、成功。
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胸中でほくそ笑む。
そんなわたしの心を知ってか知らずか、瞳の奥に燻ったような火種を宿した雀ちゃんが、ゆっくりと顔を近付けてくる。
わたしの頭の横に手を着いて自分の体重を支えながら、唇を重ねる雀ちゃんの舌は「待て」の出来ない犬のようにすぐに唇をちろりと舐めてきた。
それは催促の仕草。
唇を開いて、自分の舌を入れさせてくれと訴えるサインだ。
若いからなのか、経験人数が少ないからなのか、彼女は焚き付けられると見事なまでに欲情を顕わにしてくる。
そんな求められている状況をわたし自身いつも楽しんでいるし、正直、嬉しい。
だって、好きなひとに抱かれて喜ばない女なんて、いないもの。
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「待て」の出来ないワンちゃんを焦らしてやろうかしら、と悪戯心が一瞬、頭を掠めて通っていったけれど、そんな事をして彼女がまたドSモードにでも入ってしまってはたまらない。
わたしは素直に彼女の舌を受け入れて、熱いそれに自分の舌を絡めた。
「ふ……、ん」
どうして彼女とのキスはこうも気持ちがいいのか。すぐに甘い声を漏らし始めた自分に気が付いて、雀ちゃんの頭をさらに引き寄せるかのように、彼女の髪に指を差し込む。軽くその柔らかい髪を握って、頭をかき抱く。
少しでも、わたしの快感が彼女に移ればいいと思いながら。
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水音が響くふたりきりの部屋。
粘着質な唾液は、どちらのものとも分からず、離れた唇同士を繋ぐ糸になる。
乱れた息をつきながら、彼女を見上げると、親指で銀糸を解いて、自分の唇を拭う姿が目に映る。
男勝りなそんな仕草はなんだか彼女に良く似合って、わたしの鼓動を速める手助けをした。
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彼女の仕草一つで、こんなにも自分の心が掴まれるだなんて、どれほど惚れているのかが容易に想像できる。
だって、わたしの首に顔を埋めた彼女の息がかかるだけで、身体に甘い波紋が広がる。触れてもいない、吐息だけで。
「雀ちゃん……すき」
ぽろりと零れた本音を聞きつけた雀ちゃんは、わたしの首にひとつキスを落として言う。
「私も愛羽さんが大好きですよ」
鼓膜を震わせるその低い声に余計、心臓が速く打つ。そんなわたしの首、鎖骨、肩にいくつもキスを落としながら、雀ちゃんは自分の体重を支える手とは反対のそれを布団にもぐらせていった。
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身体のラインを辿るようにしながら下っていったその手は、わたしの太腿に触れるとさらりと撫で、脚を開かせるように軽く外へ向けて押す。
抵抗することなく軽く開いた脚を、雀ちゃんが跨ぐようにして自分の右脚を間に割り入れた。
これでわたしが脚を閉じられなくなって、雀ちゃんはいつでも、わたしのナカへと指を侵入させられるようになった。
体勢が整っただけで、腰の奥が疼くのは、散々焦らされたせいだ。
太腿からゆっくりと手を中央へと滑らせてきた雀ちゃんの指が、茂みをふわりと撫でる。
「んっ」
「敏感」
揶揄うように少し笑って言われると、わたしは口に手の甲を押し当てるようにして声を塞いだ。
意図的に出た訳ではない声をそう揶揄われると、どうも、我慢してしまいたくなる。
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「抑えなくてもいいのに」
わたしの胸元へキスを落としながらも、気配で察したのだろう。雀ちゃんが今度は困ったように笑う。そのあと小さく「まぁ、すぐに我慢とか考えられなくなるくらいにしてあげるけど」と呟いた彼女。
――……これだけ距離が近いと、独り言さえも筒抜けなのを分かって言ってるのかしら……。
わたしは心の声を漏らさず胸中でのみ呟いて、期待と羞恥の入り混じったなんとも言えない気持ちから、手の甲を噛んだ。
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「ん、っく」
茂みを撫でていた指がそこをかき分けて、蜜を湛えた入り口を撫でた。
濡れていると分かっていたものの、指の滑りから自分の予想を超えたものと知り、羞恥に頭が痺れる。
さっきまでは散々苛めるように言葉を投げてきていた雀ちゃんは、何も言わずに、何度も何度も、割れ目に添って撫でつける。まるで、自分の指に愛液を纏わせるようなその行為は、小さな快感の波を起こしていく。
「……ん、ぅ、っんん」
堪える声が、回数を増す。それに比例するように、雀ちゃんの指が割れ目を擦って、入り口を掠める。
それと同時に、彼女がぱくりとわたしの胸の頂きを口に含み、舌で転がす。
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「ッんン……く、ぅ…っ、ふ……ぁ……っ」
二か所を同時にされると、わたしは堪え切れずに腰をくねらせる。
熱と電気の走る身体はもう、彼女の指を欲しがって、入り口はだらしなく愛液を零した。
「……可愛い……愛羽さん」
胸から口を離した雀ちゃんが言うけれど、わたしは嫌々をするように首を振った。
「ここ、すごく指を欲しがってるのが分かります」
トン、トン、と指を軽く埋めるように指し示してくる彼女はやっぱり意地悪だ。
「ヒクヒクして、今すぐにでも入れて欲しそう」
雀ちゃんが言うとおり、入れて欲しくてたまらないのに。
彼女はそれを理解しているのに、その指を入れてくれないのは、意地悪以外、なんでもない。
わたしは手の甲に熱く息を吐きながら、潤んでくる視界に天井を見た。
自分の部屋でも、彼女の部屋でもないその天井が広がるその部屋で、はしたなく、彼女を求めて愛液を零し、腰をくねらせる。
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「とろっとろで、ちょっと力入れたら、全部入っちゃいそうですよ」
あてがっていた指を、第一関節までの半分をくぷくぷと浅く何度も出し入れされる。
声に、ならない。
快感、期待、焦燥、願望。いろんなものが入り混じって、考えがまとまらなくなっていく。
「これだけ濡れてたら、指の根元まで一気に、全部入りそう」
言葉を理解すれば、期待が快感と混ざり合って、ナカがきゅうと締まる。けれど、奥には締め付けるものがない虚しさが増して、わたしは口元へ当てていた手で縋るように枕を握りしめた。
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縋るものを探し当てた手は枕をぎゅうと握り、抑えるもののなくなった口で、荒く、乱れた呼吸が繰り返される。
視界はとうに潤みきって、腰は催促するようにわたしの意思とは関係なく欲しがるようにくねる。
「すず、めちゃん……」
「なんです?」
言いたいことなど、分かりきっているだろうに、雀ちゃんがひょいと布団の中から顔を出して、わたしを見下ろして首を傾げた。
「…………て」
息が、辛い。
震える。
その中で微かに告げた願いにも、雀ちゃんは容赦がない。
「聞こえませんよ?」
聞こえているくせに。
だから、入り口にあてた指を軽く差し込み、小さな円を描くように動かしてくる。
この指が奥まで入った時の快感を思い出せと、身体に訴えかけている。
そして、理性や羞恥なんか失くしてしまえと、わたしを唆しているくせに。
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指の先だけ入れられた感覚だけでも、頭がおかしくなりそうに気持ちがいい。
でも、これが、もっと深くまで入ったとき。
奥を抉るように貫かれたとき。
どれほど気持ちいいかを、わたしは知っている。
彼女に教え込まれた身体は、素直で、早く欲しいと言わんばかりに、脚を開く。
「どうして欲しいのか言ったら、その通りにしてあげますよ」
甘く、意地悪な、その言葉。
唆されたわたしは、見上げる彼女に、訴えた。
「……ゆび、入れて……っ」
応えるように、深く、最奥まで、彼女の指がわたしを貫いた。
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