隣恋Ⅲ~媚薬~ 8話


※ 隣恋Ⅲ~媚薬~ は成人向け作品です ※
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※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※


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 温かな舌が唇を這う感触が心地良くて、彼女の気遣いが心地良くて。

 わたしの身体は蕩けてしまっていた。

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 ~ 媚薬 8 ~

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 キスは唇同士を触れ合わせるのが基本形だと思う。そこから派生して、唇を啄んだり、舌を絡ませたりがある訳で……。
 こんなふうに何度も何度も、唇を舐められ続ける事は今までの経験では無かった。

 そのせいかもしれない。
 もっと舐めてと彼女へ、自分の唇を押し当てたのは。

 それが、雀ちゃんの甘い甘い罠とも知らずに。

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 唇を差し出された雀ちゃんはというと、小さく笑って再びわたしの下唇をぱくりと咥えた。
 すでに雀ちゃんの唾液で滑るそれは、雀ちゃんが唇に力を入れて挟めばぷるりと零れる。数回それを繰り返して、零れた唇にむけて彼女の温かな舌が近づく。

 伸ばされた舌はもうすでに歯の噛み痕なんかないだろうそこを、ゆっくり撫でた。
 ぬるりとしたその感触。それが這うのが気持ちいいだなんて。

 それに恥ずかしさを一瞬感じたものの、雀ちゃんがふ、と離れたことに意識が向かう。いつの間にか閉じていた目を開ければ、そこには柔らかな表情でわたしを見下ろす彼女。
 その目の奥には炎は消えていない事は見受けられるけど、落ち着いた炎に感じた。

「気持ちいい?」

 穏やかな雀ちゃんの問い掛けに、他意もなく、コクンと頷く。

「もっと?」

 わたしの頷きをうれしそうにするものだから、また、胸がキュンとする。
 なんというか……行為の最中にこちらの顔を見たり、反応を見たりしたあとに笑顔を見せられると、弱い。
 好かれているなぁと改めて感じるから。

 そして、彼女の二度目の穏やかな問い掛けに、またも頷く。

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 溶け始めた思考は、彼女の舌の温かさで更に溶けてゆく。
 最初は下唇の噛み痕を癒す為の行為だったはずが、快感を与える行為に変わって、上唇へと移った。

 下唇よりも上唇の方が薄いせいか、舌のぬるりとした感触に肌が粟立つ。
 それと同時に意図してなのかは分からないけれど、膝が先程よりも押し付けられていて、じわじわと緩く快感を与えてくる。

 上と下、両方からの快感に、心臓が速く打ちはじめる。
 その速さとは対照的に、雀ちゃんの舌の動きは緩やかなまま。次第にそれがもどかしさをもわたしに与え始めた頃には、わたしの腰は無意識に揺れ始めていた。

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 揺れる腰が何を求めているのか、それは明白だ。
 くねらせるようにして雀ちゃんの膝に自身の蕾を押し付けて、圧をかける。それだけで、子宮がきゅんと締まってわたしの口からは吐息が漏れた。

 舌先でその吐息を受けた雀ちゃんは、微かに反応を見せ、上唇から一旦、舌を離した。
 止めて欲しくなくて、彼女の首へと回していた腕で引くと、元々そうする予定であったかのようにわたしと唇を重ねて迷いなく舌を滑り込ませてくる。

「ん……」

 わたしの唇を撫でて、外気に触れ続けていた雀ちゃんの舌は、舌同士で触れ合えばこちらの方が温かいくらいだった。
 舌の熱を分け与えるようにわたしは自ら、彼女の舌へと積極的に絡ませる。そして、熱を与える代わりに、雀ちゃんからは快感を貰った。

 くちゅ、と口内で音が鳴る。
 体勢の問題か、雀ちゃんの伸ばした舌を伝って、彼女の唾液がわたしの口内へと流れ込むのだ。それに対して、嫌悪感など全く無く、むしろ、そんな筈はないのに唾液が甘いような気さえして、こくりと喉を鳴らす。

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 食道を流れてゆく二人分の唾液。その多くが雀ちゃんのそれだと思うと、身体を支配されたような気さえして、快感にクラリと頭が霞掛かる。
 そんな頭では理性さえまともに働かないし、何故だか身体の底から性欲がむくむくと沸き上がってきて、どうしようもない。

 無意識にくねる腰は動きを大きくし始めているし、彼女の脚に押し付けた拍子に自分の下着がもう大変な事になっているのを感じた。そのくらいに、濡れている。

 それが分かってもなお、わたしは腰を揺らしてしまうし、彼女の唾液を求めるように舌を絡みつかせてしまう。
 自分の性欲が……コントロールできない。

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 甘い、唾液。
 いや、おかしい。そんな筈はないのだ、彼女が飴を食べたあとだとかそんな時なら理解できるけど、雀ちゃんは甘いものは何も食べてなかった。

 なのに唾液が甘いだなんて。
 それがもっと、飲みたいだなんて。

「ん」

 鼻から抜けるような声を短くあげて、雀ちゃんがわたしの口内から舌を引き抜く。
 そこからつぅ、と銀糸が太く繋がり、わたしはそれを辿るように彼女の仕舞われかける舌を追いかけて頭を浮かせ、銀糸をちゅるりと舌先ごと吸いとった。

 その拍子に咥えた舌先。そこはすっかり温かさを取り戻していて熱いくらいだった。

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 唾液を舐めとったわたしを、雀ちゃんは予想外だという顔で見下ろして、頬を少し赤らめた。
 その様子がなんだか可愛いくて、深いキスで濡れた唇の周りを指で拭うとそれをまたちゅっと吸い取る。これは見せ付ける為の行為だったけど、やっぱり唾液が甘いと思う。

「おいし」

 短く言って微笑んで見せると、次の瞬間雀ちゃんの膝がぐぐっと押し付けられた。それまで自分で押し当てて得ていた快感よりもずっと強いそれは口から嬌声を吐き出させて、わたしの頭を一瞬、真っ白にした。

 そんなわたしの首筋に顔を埋めながら、独り言のように彼女は言う。

「やばい……興奮する」

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