隣恋Ⅲ~のたりかな~ 74話


※ 隣恋Ⅲ~のたりかな~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※

※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※


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 ~ のたりかな 74 ~

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 いつか、前からハゲるかもしれない。

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 そう思うのは、愛羽さんが私の髪を掴んでいるからだ。
 だって、セックスのときこの体勢になると、愛羽さんは必ずと言っていいほど、髪を掴む。頭を掴むときもあるけれど、手の小さい彼女は確実に、頭よりも髪の方が縋りやすいと感じているようで、ぎゅっとされる。

 1本、2本をピッと引っ張る訳ではないので鋭い痛みはないし、掴むと言っても彼女だって加減はしてくれる。
 だから「いたぁっ!?」みたいにはならないんだけど、地味には痛い。
 手を退けられたあと、じぃぃぃんと頭皮が痛いなぁ……みたいな感覚はしばらく残る。

 だから、いつか、ハゲるかも。

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 そんな馬鹿な考えを私が繰り広げる理由はただひとつ。
 興奮抑制の為だ。

 だって……。

「あっ……ン、ぅ、ッア……や、ぁっ……」

 この声。
 たまらない。

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 私がそうさせるよう仕向けた最初の頃は、ただ腰を上下させるだけだった愛羽さん。だが、その少ない刺激を自分で作りだしているうちに、昂りも増し、快感欲求はさらに膨らむ。
 脳から送られてくる指令にしたがって、彼女の腰は円を描くようなグラインドも加わり、さらに、舌に蕾を押し付ける強さも増してきた。

 私の舌を流れて伝った唾液を潤滑油にして、滑りをよくしてからは小刻みに上下に動かしたり、舌の横幅いっぱいを使って横断を繰り返したり。
 
 好きに動かし、好きに快感を生み出す自慰のような行為が進むにつれて、彼女の声も穏やかに甘かったものから、息を詰め上擦り蕩けた声へと変化を遂げた。

 そうなると、バカな事でも考えていないと、こちらが我慢できなくなる。だから、ハゲるかもと、ムードもクソもないような事を考えていた。

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 だけどそんな私を彼女は可愛く、さらに煽るのだ。

「や、は……ぁうっ、すず、め……っ」

 思わず、開けっ放しの口から、強く息が零れた。
 いきなりの呼び捨ては、ずるい。

「ひゃ、う……っ」

 熱い風が急にかかって声をあげた彼女が腰を引いた。
 それまでくっついて、ぐりぐりと蕾に擦られていた舌が離れてしまう。

 いやだ。もっと舐めたい。
 自分が舌を動かして舐めていた訳でもないくせに、咄嗟にそう思った結果、それまで一切の動きを封じていた私が自ら、彼女の蕾へ舌を伸ばした。

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 離れた蕾を追いかけた舌が、腫れ上がったその粒を下から掬い上げるようにぷるりと擦るよう舐めた。

「あっ……んっ、ん、それっ……いいっ」

 暗闇の中で位置不明になった彼女を探るためだけの予定だった私の頭を、愛羽さんの両手が後頭部に指をかけて抱えた。
 息を呑む私を他所に、驚いて引きかけた頭を抱え寄せる愛羽さんは、昂りを抑えられない様子でさらに続ける。

「今の、してっ……」

 切羽詰まったその声と、唇へ押し付けられる蕾の感覚に、私の理性は吹き飛んだ。
 熱い息を吐きながら、迷わず、舌を伸ばして蕾を下から上へ掬うように舐め上げた。
 途端に甘さを増す声に頭をぼぅっと熱くしながら、二度三度と同じ舌の動きで可愛がる。

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 カクカクと震え始めた愛羽さんの脚を深く抱え直した私は、腹側から茂みの辺りに手の平を当てて、蕾を保護する皮を完全に捲り、周りのふっくらとした丘も指先で押さえて曝け出させた。

 あまりにも刺激が強いので普段はこんな事はしないのだが、愛羽さんの痴態に、私の理性はどこかへ消え去ってしまったのだ。

 剥き出しの蕾へ無遠慮に舌を押し当てて、あられもない声に鼓膜を犯されながら、心の中で謝った。

 ――ごめん、もう、優しくできない。

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