隣恋Ⅲ~のたりかな~ 63話


※ 隣恋Ⅲ~のたりかな~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※

※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※


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 ~ のたりかな 63 ~

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 ……今、なんて?

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 喘ぎながら、愛羽さんが途切れ途切れに告げた言葉に、私は目を見開いた。
 2秒ほど動きを止めて、彼女への快感を停止させて、空耳かと疑いながらも彼女に問い返した。

「今、なんて?」
「だ、っから……またイッちゃうから休ませてって……!」

 はーっ、はーっ、と荒い息を強く吐きながら、ちょっと怒った口調で泣きそうな声音をつかって愛羽さんは訴える。

 ――また、イッちゃうって……愛羽さん……また?

 だってつい先程も、イッたばかりで、そのときも「もうイッたのか?」と驚いた程だったのに。

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「またイクの?」

 素直に驚いているからそんな言葉が出てしまったのだけど、少々失礼だったかもしれない。だって、イかせてるのは、私なんだし、愛羽さんだってイきたくてこんな連続でイッてる訳じゃない。

「間隔が短くなってるのは自分でも分かるけどっ」

 一息でそこまで言った愛羽さんは、脚の間にいる私の肩に軽く曲げた膝をぶつけて小突いた。

「嬉々としてイかせてるのは貴女でしょ……っ」

 あ。またそんな可愛い事言うんだから。
 ほんっっっっと、無意識にそうやって煽る方も責任はあるんだぞ。と胸中で言い返して指を動かしかけた時、「わたしだって……こんなイクだなんて……」と恥ずかしそうな呟きが聞こえてきて、動きを止めた。

 そのまま動かず、耳を澄ませていると、更に小さな声で、ぽそりと彼女の心根が漏らされた。

「恥ずかしいし……前戯だって、いちゃいちゃだって……もっとしたいわよ……」

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 ――超絶可愛いんだけど。この人どうしてやろう。

「もっと、ナニしたいって?」
「なっ、何も言ってない……!」
「全部聞こえてたから」
「じゃ、じゃあ聞き返さないでよっ」
「いや可愛すぎてもう一回言わせたくて」
「ぅ、ぅるさいうるさいっ」

 指、入ったままなのに元気だな。
 しかもそんな、暴言吐いて。自分の立場が分かってない。

 すぅと目を細めた私がナカの壁をトントンと強めに突いてみせると、彼女は「ひゃう」と悲鳴をあげて、大人しくなった。

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「ナニ、したいって?」
「は…っ、はぁ、ぅ……なにも……」
「んん?」

 まだ、立場が分かってないのか。
 更に強めに内壁を突けば、嬌声があがる。
 やっと愛羽さんは私の質問に答える気になってくれたみたいだった。

「い、いっぱい……舐めてもらったり…とか、入れたままでもキスしたり…とか、したいけど……」
「けど?」
「わたしがこんなすぐ、イッちゃうから……出来ないの、分かってるってば……」

 さっき言い渋ったのは、出来ないと分かっているから、二度も言いたくなかったのか?

 いやでも……それって……出来ないコトか?

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 もう挿入は済ませているから”前戯”はできないかもしれないが、それに近い内容のコトは出来ると思うんだけど……?

 蕾を口でされるのが好きな愛羽さんが舐められたいと言うのならば、ナカの指をあまり動かさずに、口ですればいいのではないか?

 イチャイチャしたいというのなら、指を挿入したまま、彼女の上へ覆いかぶさればいいのではないか?

 方法なんていくらでもありそうなものなのに、どうして諦めてしまっているのだろうか。
 もしかして。

「イキ過ぎだとか思ってる?」

 間隔が短いとさっき自分で言っていたし、あながち外れではなさそうな予感がする。

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「……ふつう、思うでしょ……」

 戸惑いと申し訳なさを混ぜた声が、ぼそりと言う。
 やっぱりそうだったのかと苦笑しながら、私は空いている手をそっとのばした。

 こう暗いと彼女の手がどこにあるのか分からなかったが、幸い、身体の横へぱたりと力なく伸ばされていた所を発見して、ぎゅっと握った。

「それが悪い事なんかじゃないって、分かってる?」
「わ、わるいでしょどう考えても……! しょっちゅう中断しなきゃいけないんだから」
「あー……ちょっと、抜くよ?」
「へ? な、アッ…ンんっ……」

 これは、指を挿れてる場合じゃないくらいに、愛羽さんが勘違いしてる。
 一応断りを入れたものの、やはり急すぎたのか、彼女は声高に嬌声をあげて、腰を引いた。

 宥めるように握っていた手を撫でてから、私は身体を起こして四つん這いで愛羽さんの上へ移動すると、その身体に覆いかぶさって抱き締めた。

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