※ 隣恋Ⅲ~のたりかな~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
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~ のたりかな 50 ~
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コク、と嚥下の音がした。
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視界が全く無い部屋の中では、聴覚が絶大な効力を発揮する。
すぐ下でその音が響いたとき、私は思わず、笑みを濃くした。
そして、右手で彼女の耳、頬、顎と辿って、首の真ん中を縦にスーッと撫でた。
「ここ、熱いですか?」
喉の深部にある食道を指して言えば、愛羽さんの顎が上下した。
けれど、暗くて見えていないとでも思ったのだろうか、私が要求しなくても自ら、口を開いた。
「あつい……雀ちゃんの、飲むと……いつも、熱いの」
昂った声色が、私の支配欲を満たしてゆく。
通常では考えられない事をこうして易々とやってのけるその姿、行動がたまらない。
ゾクゾクして、仕方ない。
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「ねぇ……ぞくぞく、するの」
そう言われた時、一瞬、尋ねられたのかと錯覚しかけたが、愛羽さんの語尾には疑問符がついていないように聞こえた。
だから促すように「うん?」と返せば、彼女は私の頭を引き寄せて、首筋に近付けた。
「雀ちゃんのが通った所は熱いのに、ぞくぞくするの。だから、……舐めて」
私は自分の耳を疑った。
愛羽さん自らが、首を舐めてと言って、私を引き寄せたのだ。
それに加えてさらに、昂りに震えた声で彼女は言う。
「いっぱい舐めて……ぐちゃぐちゃにして……」
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頭と身体が、炎に包まれたのかと思うくらいに、全身がカッと熱くなった。それだけは覚えている。
だが次に気付いたときには私は愛羽さんの首筋にべっとりと唾液を擦り付けるように舐め上げていて、彼女の嬌声で、はっと我に還ったのだと知った。
どうやら、可愛すぎるお願いに完全に我を忘れて、リクエストのあった首を舐めていたようだ。
愛羽さんの息は完全にあがっているし、自分の息も乱れきっている程に興奮している。どのくらいの時間を費やしていたのかは分からないし、分かった所でなにも変わらない。
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「首だけで、いいんですか……?」
はっ、はっ……と未だ息を乱す彼女に尋ねる。
どんな様子かまったく見えないので、どれほど愛羽さんが蕩けている状態なのか分からない。だけどきっとまだ……欲しいはずだと踏んで、私は彼女に問い掛けた。
「……だ」
「え?」
……私は一体どのくらい、彼女を喘がせ続けていたのだろう?
掠れたその声は最後の一音すらも怪しげにさせてしまっていた。
「やだ……もっと、いっぱい……舐めて」
興奮のゲージが一気にぎゅいんとあがる。
心の中で「待て待て待て」と慌てて唱えた私は、彼女の声を一音も聞き漏らすまいと耳を澄ませながら、問うた。
「どこを舐めて欲しいんですか?」
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「どこって……ぜんぶ…………だけど、耳、とか……いっぱい、舐めて、ほし、い……です」
さすがに羞恥心が沸いてきたのだろう。途切れ途切れな上、尻すぼみな声。最後には「です」とまで付けてしまうほど照れているが、可愛さは100点満点どころか120点だ。
だから、ご褒美をあげよう。
「いいですよ。全部、べとべとになるくらいまで舐めてあげます。その間、アソコが切ないでしょう? だから、擦り付けてていいですよ」
言うと同時に、彼女の脚の間に膝を割り入れ、下着にぎゅっと膝上を押し付けた。
思わぬ刺激に愛羽さんが「んぁっ」と喘いで動きを止めた。
だが実際、キスの段階から腰を疼かせていたようなので、私が耳を舐め始めれば、きっとすぐに彼女の腰は動き始めて、私の脚に秘所を擦り付けて快感を拾い集めることだろう。
そんな可愛い姿を目に焼き付けられないのは本当に残念だが、ここまで乱れてくれているのだ。そこは譲歩すべき点なのかもしれない。
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