隣恋Ⅲ~のたりかな~ 40話


※ 隣恋Ⅲ~のたりかな~ は成人向け作品です ※
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※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※


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 ~ のたりかな 40 ~

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 ――……しかし……これは……。

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 初めて、愛羽さんにこんな体勢で、こんな道具を使って、こんなふうに指を口に突っ込んでいるけれど……。

「ふぐ、っあ、あッ」

 ……苦しそうな喘ぎ声に、可哀想になってくる。
 いやいや指を抜けばいいじゃないか、と言われるかもしれないが、指を抜いたら愛羽さんは枕に顔を押し付けて呼吸も声も我慢してしまうかもしれない。
 その防止策として、こうして指を挿れてみたのだが。

「う、ぐ……んっ、あ……はあっ」

 予想していた以上に、愛羽さんが苦しそうで、可哀想かもしれない。
 指があるせいで閉じられない口から零れる喘ぎ声はいつもより大きいのだけれど、やはりどこか苦しげ。

 私は軽く嘆息をついて、二本の指を口内から引き抜いた。

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 ごめん、つらかった? と問い掛ける隙もなく、愛羽さんが切ない声をあげるものだから、言うタイミングを失ってしまう。

「あ、んっ……んや…っ」

 そうこうしている間に、彼女はまた俯いてしまったけれど、今度は頬をベッドにくっつけて顔を横向きにしてくれた。
 私が居る方を向いてくれたのだと思うと、なんだか胸が熱くなると同時に、安易に口に指を突っ込むなどという暴挙に出てしまったことを悔いた。

 ――あまり長引かせないように、イかせてあげよう。

 それがせめてもの償いだと、私はゆっくりと、身体を起こした。

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 愛羽さんの身体に覆いかぶさっていた状態から、両膝だけを着いた膝立ちの姿勢に変えて、片手でローターを、もう片手で彼女の臀部を捉えた。

 私の体という重みが無くなってすぐに、愛羽さんは強い快感から逃れようと、腰を浮かせた。
 先程と違って、今は私の手がローターを操作しているのだから、彼女が腰を浮かせるならば、ローターを持ち上げるだけだ。
 追いかけるようにして下着越しの蕾へその振動を触れさせると、たまらないように愛羽さんは声をあげた。

 両手はシーツを掴み、堪え切れない快感を逃すように強く強く力んでいる。

「可愛い……」

 思わず漏れた心の声。
 快感から彼女の気を逸らすつもりは全くなかったのだけれど、ついつい、思っていることが口から零れてしまった。

 どうやら喘いでいても、私の声はその耳に届いてしまったようで、愛羽さんはちらりとこっちを向く。
 濡れた瞳というのは、ああいう目の事を言うのだろうか。
 今にも涙が零れてしまいそうな程に潤んだ瞳に見つめられて、思わず、ローターを持つ手の加減を忘れてしまう。

「ひぁっ、あっアッ……や、ア、ッ」

 上擦る声の間隔が狭まった末、愛羽さんの腰がビクンと大きく跳ねた。
 私は臀部に添えていた手で初めてそれを知り、彼女の瞳に見惚れている間に、絶頂を迎えさせてしまったのだと、遅ればせ、気が付いた。

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 ビクンっ、ビクっ、と大きい痙攣を幾度か起こした彼女は、声にならない声をあげながら続け様に身体を震わせた。
 それは痙攣と呼ぶよりは震えと表現できるほど小さくなったもので、私は今更慌ててローターのスイッチを切る。

 予想以上というか、予想以下というか、あっけなく絶頂を迎えた彼女には驚きを隠せないけれど、ベッドに来てから長い前戯があったのだと考えれば、納得できる部分はあった。

 ハッ……ハァッ……と震える呼吸の音。
 私は今度こそ、ローターをベッドに放り投げて、彼女の隣に寄り添うように転がって、うつ伏せの顔を覗き込んだ。

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