※ 隣恋Ⅲ～のたりかな～ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
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～ のたりかな ３９ ～
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愛羽さんは緩急に弱い。
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あからさまに分かりやすい挑発。
言葉にして言わせたいがための優しさ。
誰が見てもそうなのだが、愛羽さんはこういう”ギャップ”という奴に弱い。
優しさをエサにぶら下げてみせれば、多少の迷いがあったとしても、ミッションをクリアしてエサまで辿り着くのが、彼女の可愛いところだ。
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「……、……た」
きもちよかった。
唇はそう動いた。だけど、私の鼓膜を震わせることに成功したのは、最後の一音だけ。
私は彼女の唇に触れるだけのキスをした。
これは、一音だけの頑張りのご褒美。
「聞こえないから、もう一回」
蕩けた瞳が大きく揺れた。けれど彼女はすぐに、軽く息を吸って話そうとする姿勢をみせる。
「……き、もち……よかった……」
うん。ちゃんと全部聞こえた。でも、まだ足りない。
ちゅう、と彼女の唇に吸い付くようなキスをしてから、要求する。
まだ、その蕩けた声で、私がした愛撫に対する感想を聞きたい。
「もういっかい」
「……気持ちよかった」
震える声でさらにはっきりと告げられて、私はもう一度、彼女の髪を梳いて撫でて、ゆっくりと手を離した。
羞恥に震える唇に自分のそれを重ねて、迷う事無く、舌を挿し込む。
まるで、待ち侘びていたかのようにこちらへ絡んでくる熱い舌に、私の息まで上がってしまいそうだ。
すでに肩や背中はゾクゾクした感覚がおぶさっているみたいに広がって離れやしない。
思う存分、彼女のキスに応えてやりながら、自身の昂りを悟らせないように努めるけれど、いかんせん、この魅力的な人の前では我慢や自制なんて塵に等しい。
下腹部の濡れる感触に片眉を歪めながら、それでもどうにか、愛羽さんの身体を蕩けさせるようなキスを贈り続けた。
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どのくらいそうしてキスを続けていただろう。
時間の概念などほとんど存在しないこの部屋ではもう、見当もつかない。
だらしなく濡れた唇を離して、不覚にも蕩けてしまった脳に喝を入れて、私は手に取りやすい場所へ置いておいたピンク色の物体を右手で持ち上げた。
「じゃあ、ご褒美、あげる」
「……え……？」
多分、勘違いしているだろうなとは思っていた。
私が騙すように、わざと激しいキスを”ご褒美”に見せかけたというのも大きいが。
誰も、先程のキスが褒美だとは、一言も言っていない。
ぐちゃぐちゃに蕩けた頭では理解が及ぶのに時間がかかる。
呆けたように私を見つめ返してくる愛羽さんに、背中から抱き着く形で、私は枕付近に左肘を着いた。肘で体重を支えてバランスをとりながらゆっくり腕を曲げ、そして、二本の指で濡れた唇を拭い、そのまま、彼女の口内へと押し込んだ。
「う、う……」
一体何をするのか、と少々迷惑そうに顔を歪める彼女に向けた笑みは、きっと、意地悪なものだったに違いない。
綺麗に整えられた眉が不審そうに曲がったのだから。
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「はい。ご褒美」
私は右手にもったローターのコントローラのスイッチをカチリと入れた。
「～～～～ッ」
声にならない声。むしろ、悲鳴に近かったかもしれない。
私が半ばのしかかるように彼女の身体を背中から押さえているせいで逃げることも許されず、秘所の下へ敷きっぱなしだったローターが振動し始めたのだから、さぞダイレクトに快感が身体を貫いたことだろう。
いやでも、もしかしたら、先程濃厚なキスを繰り広げていた間に、ローターの位置がずれていたかもしれない。
そう思い直した私は彼女の口に指を挿し込んだまま、慎重に体ごとすこし、足の方へ移動する。
愛羽さんの秘所の下にあるローターに手が届く位置までくると、ヴヴヴとくぐもった音を立てているそれを摘んで、軽く揺らすように動かしてみる。
「うっ…んぐ、はぁ、ぁっ」
二本の指によって舌が押さえつけられているせいで上手く発音が出来ないのだろう。妙にくぐもった喘ぎ声が彼女の口から零れる。しかし、くぐもっていようが、その声色は蕩けたもので、ローターの位置が違っていないことを示していた。
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