※ 隣恋Ⅲ~のたりかな~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
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~ のたりかな 37 ~
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そんな事、とっくに理解も自覚もしている。
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私は人一倍、恋人に対して独占欲が強い。
だからこそ、セックスの時には、”今、こんな姿を見せられる存在は私ただ一人なのだ”と考える。
そう考えれば考える程に、身体の中に熱が篭ってくるし、相手への愛しさも増してくる。それら昂りに身を任せきることは出来ないが、それらのお陰で、情熱的なセックスができるのだと思っている。
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「ひ…ぅ、んっ…ッ、んんっ」
はっ……はっ……と嬌声の合間に零れている呼吸音が切なそうに聞こえるのは、気のせいだろうか?
私の昂りが大き過ぎて、「もっと触って欲しいのに……」という付加価値を勝手に、その乱れ気味の吐息につけ加えているのではなかろうか。
少し、冷静になった方がいい。
私は胸中で呟いて、静かに深く、息を吸い込んだ。
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「はぁ……っ、…ンッ、や、ぁっ」
上擦る声が甘く響く中、愛羽さんは腰をくねらせる。
バスローブに覆われた身体でも、身悶えする様子は顕著で、彼女が条件反射で跳ねさせる他に、その肢体は更なる刺激を求めて、下腹部をベッドに擦り付けていることが分かった。
先程のローター攻めで絶頂を迎えていない事もあって、疼いてたまらないのか。
「ん、く…ふっ……あッ…やぁ……っ」
肉欲に従順な身体に見惚れている場合ではない。
先程の深呼吸で取り戻した冷静さがものの一秒で吹き飛んでいってしまった。
――お、おちつけ。
心の中で呟くも、その艶めかしい腰の動きに、気を抜けばすぐに目が釘付けになってしまう。
必死にどこかへ視線を逸らそうとした瞬間、はたと目に留まる、投げ出されたままのローター。
――やったら、絶対、怒られる。
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だけど私はそれを手にとった。
もじもじと摺り合わせるように閉じられている脚を押して開かせ、ローターを隠し持った手を滑り込ませる。
愛羽さんが冷静であれば、脚に触れるプラスチックや、コードの感触で察知できたかもしれない。
だけど、彼女は今、冷静からかけ離れた位置に精神を飛ばしているのだから、私の行動が予知できなくても仕方のないことだった。
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臀部を撫で回していた右手の愛撫を途絶えさせた。
すると、持続的に与えられていた刺激を失ったおかげで、愛羽さんの腰の動きが小さくなる。
その隙にベッドと下着の間へ滑り込ませたローター。コードが繋がっている部分を摘むみたいに持って、秘所の下へセッティングする。その直後、私の右手が、スイッチを入れた。
「~~~~ッハァ…ぁ、んっ……やぁぁっ……!」
両手の縋る力が増したように見えた。そして、跳ねあがる腰。
突如襲い掛かってきた快感から逃れようと浮かせた腰を、私は右手で上から押さえつけた。
足腰に思うよう力の入らない愛羽さんが、私に敵うはずもなく、浮かせていた腰をベッドに……もとい、ローターの上へと落とした。
「やっ、やぁっ……ンンンッ」
シーツや枕に縋る両手の間で、彼女が大きく頭を振る。いやいやをするように左右に振られるせいで、髪が広がり、乱れる。ふわふわだけど、いつも綺麗に整えてあるその髪が乱れていると、こちらの心まで大きく、乱れてしまいそうになる。
ヴヴヴとくぐもった振動音を響かせるローターの位置を、摘んだ指先で調整してやると、嫌がるように腰が浮かされる。
ということは、嫌がる所が、気持ちいい場所にあたっている。そういう事だ。
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「腰、あげちゃだめですよ」
ぐいと上から押さえつければ、なんなく沈められるその身体。解放されていた振動音がまたくぐもったと同時に、愛羽さんからは嬌声があがる。
「ヤッ、や、あっ……むり…ぃっ」
「駄目」
ふるふると何度も首を振っていた彼女がついに、枕に顔を埋め切り、息を堪えるようになってしまった。
――これは、まずいな。あんなふうに息止めたら、酸欠になってしまう。
ただでさえ、喘ぐ事で上手く息が吸えない状態で、あれはよくない。
さてどうしたものか、と思案しながら、私はローターのスイッチを一旦切った。
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