※ 隣恋Ⅲ~のたり~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
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~ のたり 70 ~
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「ふ、ぁ……」
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徐々に徐々に、下へおりていったローターは、ついに割れ目の方へと到達した。
決して蕾には触れず、割れ目の両サイドのふっくらした部分を下着越しに、優しく何度も行き来する。
そこまでローターが進むと、キスの最中でも、舌を絡めていても、わたしの口からは嬌声が零れ始めて、中途半端に深いキスを一方的に終わらせてしまう。
解けた舌を惜しがるように、雀ちゃんの舌が、わたしの唇を端をペロリと舐めて去っていった。
「ぅんっ、あ……ふゃ……っ」
溶けた声が、零れる。
切羽詰まる、というほどではないが、自然と口から嬌声が零れてしまう振動による快感。
アソコ全体を震わせるような、けどそれでいて、ローターが触れている部分が一番、熱くなる感覚。
「すずめ、ちゃん……っ」
舐められているのとも、指で触れられているのとも違う。生まれて初めてのこの感覚に戸惑いはまだ少しあるものの、振動が与えられること自体にはすこし、慣れてきたかもしれない。
はふはふと息を弾ませながらも、彼女の名を呼び、キスをせがんだ。
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口付けの合間に、囁くように雀ちゃん。
「平気? 気持ちいい?」
「は、ぁ……んっ」
軽く覆いかぶさる形でキスをくれていた彼女の肩に思わず掴まって、わたしはかくかくと頷いた。
ローターで快感を与えられていると、喋る余裕まではなくなってしまう。だけどなんとか、ものを考える余裕はまだある。そんな追い込まれ具合だった。
「よかった」
ほっとしたように優しく笑った雀ちゃんの唇の温もりが傍を離れると、何処からともなく這うように込み上げてきた不安。
何がどう、とはっきりは分からないし、言えないのだが、何か黒いものが胸に広がって離れて欲しくない。
「す、ずめ、ちゃ……ぅっ」
上擦る声で呼び止めて、肩に掴まる手でひきとめた。
「ん?」
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わたしの異変に気付いたのだろうか。
雀ちゃんは突然ローターをわたしから離した。
途端に、喘ぐ必要のなくなる身体は酸素を求めて、速い呼吸を繰り返す。が、下腹部の残るじぃんじぃんとした余韻が、思った以上に強くて、呼び止めたくせに、話ができない最悪の状態。
はぁっ、はぁっ、と声も混じる呼吸をしつつ、雀ちゃんを見上げると、彼女は少しだけ潤んだ瞳の中に劣情を滾らせたまま目を細めるようにして笑った。
「いいよ。息が整ってからで」
何か言いたいんでしょ? と続ける雀ちゃんが、また優しい事にはもうわたしだって気が付いている。
そして彼女が、ローターのスイッチを切ってくれていることも。
肩に添えてある腕枕の手が、落ち着かせるようにそこを撫でてくれているし、優しい言葉を掛けてくれた唇は、わたしの汗の滲む額に口付けをくれる。
その行動全てが、彼女の優しさであり、彼女の我慢の上に成り立って、わたしに与えられているものだと、分かっている。
……わたしが彼女を呼び止めてしまったのは、わたしの我侭だということだって、分かっていた。
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「痛くはなかった?」
わたしの呼吸が落ち着いた頃合いを見計らって、雀ちゃんが首を傾げた。
「ん。痛くはないの、全然。ただ、その……ちょっとあたっただけでも、気持ちよくて、声が出ちゃって……」
ふんふん、と頷いていた雀ちゃんが、軽く眉をあげて話の続きを促す。
――正直に言うって、彼女と約束したもんね……。
と心の中で腹を括ると、わたしは一瞬泳がせた視線を雀ちゃんの瞳に戻して、口を開いた。
「雀ちゃんがキスしてくれると、全然、不安じゃないんだけど……離れちゃうと、なんか不安で……」
た、体勢的に辛いとか色々あるからずっとキスしながらって、やりにくいだろうし、気にしなくていいからっ。
と、すぐに付け加えるけれど、目を点にした雀ちゃんが、しきりに瞬きを繰り返しながら、まじまじとわたしを見下ろしてきた。
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