※ 隣恋Ⅲ~のたり~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
===============
~ のたり 67 ~
===============
じゅん、と中から溢れた。
===============
下腹部で感じる熱い液体が体外へと流れる感覚。
腰をくねらせ、快感に耐えるも、そればかりは誤魔化せなかった。
「はっ、はぅっ……ん、んく……ぅッ」
力の入らないなりに、シーツを掴み、両耳から続けて与えられる快感に耐えるけれど、そろそろ、限界が近い。
「ひ、ぁ、ぁぅ……はっ、んんっ」
じゅぶじゅぶと濡れた舌が動くだけで卑猥な音が鳴るし、雀ちゃんの熱い吐息がかかってさらに、わたしの腰は揺れた。
「す、ずめ……ちゃ……」
「んん?」
耳の孔に舌を入れたまま、そんなふうに返事をする彼女に、今、出せる限界の力をいっぱいに使って、腕を持ち上げ彼女の肩を掴んだ。
がんばって指を曲げて力を込めようにも、掴んだ肩からずるりと指が滑ってしまう程度の力しか、発揮できなかったが……。
「も、だめ…ぇ……」
「駄目?」
にやついた声が耳を擽る。
それだけで、肩や首には鳥肌が立って、ぶるっと身体を震わせるわたしは、敏感としか言いようがない状態で、どうしようもない。
「だめ……なの」
はーっ、はーっ、と荒く息を繰り返すわたしの耳を指で弄りながら雀ちゃんは笑った。
===============
「誘ってるなら上出来なんだけど、多分、違うんでしょ?」
「ひ、ぅっ……ちが、う」
強めにかかった息に首を竦めて、わたしはずりおちた指をなんとか持ち上げ、肩にかけ直す。
よく見れば指も震えていて、道理で力が入らない訳だと自分の状態にようやく気付いた。
「まぁ、ねぇ?」
意味有り気な声音を残して雀ちゃんが、耳の傍から顔を離した。
ほっと息をついたのもつかの間で、彼女がひょいと伸ばした手がわたしの下着の上から割れ目を撫でると、ズルリと指は滑った。
「ひああっ……!」
「こんなになってたら、だめ、だよねぇ?」
にんまり、と楽しそうな顔が、わたしの前に現れた。
===============
「下着、すごいことになってるね」
恥ずかしさで何も言えなくなっているわたしに、雀ちゃんはにこやかな笑顔を見せる。
そして、今し方わたしの下着をなぞった手をみえるところまでもってきて、親指と人差し指を擦り合わせて、「なんだかぬるぬるしてるんですけど」と言うのだ。
「ば」
「ば?」
「ばかっ!」
どこからそんな力が湧いてきたのか。
これぞ火事場の馬鹿力というやつなのか。
わたしは今まで力の入らなかった手にぐっとみなぎった力を利用して、彼女の手にとびついて、取り押さえた。
両手でぎゅっと雀ちゃんのその卑猥極まりない手を捕まえて動けなくしているんだけど、雀ちゃんは余裕綽々の顔付きで、にやにやとしている。
===============
「可愛い」
「っ、かわいくないからっ」
なんていうんだろう。
雀ちゃんが優しかった時は、わたしの事を可愛いと言うとき、デレデレだった。
だけど意地悪全開の今は、わたしを可愛いと言う時は、にやにやなのだ。
この差はなんなのだろうかと思うけれど、その謎について探索している暇はない。
「見せなくていいし言わなくていいからっ」
「だってそうすると可愛いカオ見れるし」
「見なくていいからっ」
「ええ?」
わたしが両手で包んだ手の中で、なんだか指がもぞもぞ動いた。
「あ、まだぬるってしてる」
「しなくていいからぁっ!」
雀ちゃんのばかっ! と本気叫ぶと、彼女は声の大きさに片目を閉じてから苦笑した。
「そういう大きい声も出せるんだね」
「す、雀ちゃんが変な事ばっかりするからでしょっ」
怒られている自覚がないのか、彼女はへへへと笑って、わたしの両手の中から手を引いた。
「怒ってる顔も可愛いよ」
一層甘い声音を使ったのは、きっと、わざとだ。
そう理解はできたのに、どうして。
どうしてこの胸は、キュンとしてしまうんだ。
===============
※本サイトの掲載内容の全てについて、事前の許諾なく無断で複製、複写、転載、転用、編集、改変、販売、送信、放送、配布、貸与、翻訳、変造などの二次利用を固く禁じます※
コメント