※ 隣恋Ⅲ~のたり~ は成人向け作品です ※
※ 本章は成人向(R-18)作品です。18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします ※
※ 本章は女性同士の恋愛を描くものです ※
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~ のたり 49 ~
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「いじわるしないでって言ったり、待ってって言ったり」
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わたしの首筋に顔を埋めたまま喋る雀ちゃんの息がくすぐったい。
「自由なんだから」
お言葉を返すようだけれども、自由なのは貴女の手よ。とは言えない。言おうものならば、きっと、彼女を刺激してしまうから。
「ときに、愛羽さん」
意図的に口を噤んでいたわたしに、ガラリと表情を変えた雀ちゃんが問い掛けた。
「これはもしや、紐パンというやつですか?」
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腰骨よりも少し下にある結び目に指先を引っ掛けている雀ちゃん。
きっと浴衣越しだと気付いていなかったのに、直接肌に触れるようになってやっと気が付いたようだ。
実は今日の下着は彼女が言い当てた通りの両サイドが布でなく紐になっていて蝶々結びをするタイプの、いわゆる紐パン。
もちろん、対になったブラジャーもあるけれど、浴衣の下にそれは着けていない。
「そ、うだけど……」
まさかそこを突っ込まれると思っていなかった。
普段紐パンを愛用している訳ではないわたしにとって、この下着はまぁ勝負下着というやつなんだけれど、なんというか……このラブホテルデートに気合いを入れてきたとは……思われたくないというか……恥ずかしいというか。
かるーく、雀ちゃんの興奮を誘えたらそれでいいかな、くらいの気持ちでこの下着をもってきたんだけど、こんなに注目を集めるとは思っていなかった。
恥ずかしさが込み上げる中肯定したわたしのその下着を確かめるように、腰回りを撫で回す雀ちゃんの手がほんとにやらしい。
押し当てた手のひらですりすりすりすり。
「雀ちゃん、手が、えっち……」
「そりゃあ、まぁ、えっちなこと考えつつ触ってますからもちろん」
「もちろんじゃなくて……」
ん、ぅ、と声が漏れる。
彼女がえっちな事を考えているのはその手から伝わってきているし、伝わったものでわたしの身体が疼いているのだから、その責任をとってもらいたい。
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「でも愛羽さんだって、こんなえっちな下着履いてるってことは、もちろん期待してるんでしょう?」
「な…っ」
当然でしょう? と言わんばかりに、雀ちゃんがにやける。そのまま、嬉しそうにちゅっちゅと頬や顎のラインにキスを落としてくるあたりがニクイ。
甘えているのか甘やかしているのか、どちらにせよ、そんなふうに可愛くキスされたら、どうにもほだされてしまう。
言葉に詰まった自分を誤魔化すように、雀ちゃんの首に手をかけて引き寄せ、唇を重ねる。
ちゅぷちゅぷと水音を立てながら交わすディープキスが心地良くなってきたころ、やっと満足したのか、雀ちゃんの手が紐パンを離れて胸元へとあがってきた。
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彼女の手が浴衣の下で這いまわると、当然、合わせは綻んで、開けてゆく。
じわじわと布が落ちてゆく感覚をなんとも言えず味わい、同時に雀ちゃんの舌が口内から出てゆくのを名残惜しく残念に思う。
「そんな欲しそうな顔されるとこまっちゃうなぁ」
全く困っていなさそうな声で告げた雀ちゃんの手は、ついに、わたしの胸の膨らみへと到達した。
下から持ち上げるように膨らみを揉みこむ雀ちゃんの手は熱くて、わざとだろうか。先端を避けるように手を動かすところがもどかしい。
せっかく、直接肌に触れてもらえているのに、これではあんまりだ。
昨晩、わたしは胸を可愛がってもらったけれども、服越しだったのだ。
だから直接こうして温もりを与えられるのは随分と気持ちいいし、さらに言えば、もっとして欲しかった。
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